深夜2時、50人規模のイベントが始まろうとした瞬間、サーバーがクラッシュした。参加者からの怒りのメッセージが次々と届く中、私は頭を抱えていた。これが3年間で12個目のサーバー移転を決意した瞬間だった。

そんな私が最終的にたどり着いたのがAGAMESだ。正直に言えば、最初は期待していなかった。「どうせまた同じような問題が起きるんだろう」と思っていたが、使い始めて8ヶ月が経った今、一度もサーバークラッシュを経験していない

なぜ私は12個もサーバーを変えたのか

マインクラフトのマルチプレイサーバーを運営するということは、想像以上に困難な道のりだった。最初は友人5人で始めた小さなサーバーが、SNSでの拡散により気づけば100人規模のコミュニティに成長。それと同時に、次々と問題が発生し始めた。

  • ラグが頻発し、プレイヤーが離脱
  • DDoS攻撃で3日間サーバーダウン
  • プラグインの競合でワールドデータが破損
  • サポートが英語のみで問題解決に1週間

特に忘れられないのは、大手海外サービスでの出来事だ。「99.9%アップタイム保証」を謳っていたにも関わらず、月に5回もダウンタイムが発生。補償を求めても「メンテナンスは除外事項」の一点張り。結局、プレイヤーの3分の1が他のサーバーに流れてしまった

AGAMESとの出会い、そして8ヶ月間の実体験

正直なところ、AGAMESを選んだ理由は消去法だった。有名どころはほぼ試し尽くし、残っていた選択肢の一つ。料金も特別安いわけではない。MAXサーバーの8GBプランで月額4,433円は、他社と比べて中間的な価格帯だ。

しかし、使い始めてすぐに違いを実感した。まず驚いたのはセットアップの速さ。申し込みから5分でサーバーが起動し、コントロールパネルも日本語完全対応。これまで英語のマニュアルと格闘していた時間は何だったのかと思った。

実際の利用環境と性能テスト結果

私のサーバー環境:

  • プラン:MAXサーバー 16GB
  • 同時接続プレイヤー:平均40-50人(ピーク時80人)
  • 導入プラグイン:42個
  • ワールドサイズ:約15GB

8ヶ月間の稼働実績:

  • 計画外のダウンタイム:0回
  • 平均TPS:19.8(理想値20)
  • ping値:国内プレイヤー平均12ms
  • バックアップ失敗:0回

特に印象的だったのは、先月実施した100人同時接続イベント。以前のサーバーなら確実にクラッシュしていた規模だが、AGAMESのサーバーはTPS18.5を維持したまま3時間のイベントを完走した。

他社サービスとの詳細比較

ここで、私が実際に使用した主要2社との比較を行う。データは全て実測値に基づいている。

項目 AGAMES Shockbyte Apex Hosting
8GBプラン月額料金 4,433円 $20(約3,000円) $39.99(約6,000円)
日本語サポート ◎ 完全対応 × 英語のみ × 英語のみ
サーバー応答速度 12ms(東京) 180ms(シンガポール) 150ms(香港)
DDoS対策 ◎ L3/L4標準装備 △ 基本プランのみ ○ 追加料金
バックアップ頻度 1日4回自動 1日1回 1日2回
プラグイン対応 ◎ 制限なし ○ 一部制限 ◎ 制限なし
サポート返答時間 平均2時間 平均24時間 平均12時間

Shockbyteでの苦い経験

Shockbyteは価格の安さに惹かれて6ヶ月間使用した。確かに月額3,000円は魅力的だったが、シンガポールサーバーの遅延は致命的だった。日本のプレイヤーから「ブロックを置いても反映が遅い」「PvPが成立しない」という苦情が絶えなかった。

さらに、プラグインの制限も厳しく、特定のプラグインを導入しようとすると「This plugin is not allowed」というエラーが頻発。サポートに問い合わせても「セキュリティ上の理由」という曖昧な回答しか得られなかった。

Apex Hostingの光と影

Apex Hostingは機能面では優秀だった。特にmodサーバーのサポートは充実しており、Forge系のmodpackも簡単に導入できた。しかし月額6,000円という価格は小規模コミュニティには重すぎる

また、日本時間の夜間にメンテナンスが入ることが多く、ゴールデンタイムにサーバーが使えないことが月に2-3回あった。プレイヤーの不満が募り、結局3ヶ月で解約することになった。

AGAMESの実際の使い勝手と隠れた魅力

8ヶ月使い続けて見えてきたAGAMESの本当の価値について、良い点も悪い点も包み隠さず書いていく。

コントロールパネルの使いやすさ

これまで使ってきたサーバーの中で、AGAMESのコントロールパネルは圧倒的に使いやすい。特に便利だと感じた機能:

  • ワンクリックバックアップ/復元:誤ってワールドを破損させても5分で元通り
  • リアルタイムリソース監視:CPU、メモリ使用率が一目瞭然
  • プレイヤー管理機能:OP権限の付与やBANがGUI操作で完結
  • ファイル編集機能:設定ファイルをブラウザ上で直接編集可能

特筆すべきは、これらの機能がすべて日本語化されていること。英語が苦手な管理者でも迷うことなく操作できる。

実際に助かった瞬間

2ヶ月前、新しいプラグインを導入した際にサーバーが起動しなくなった。深夜1時、プレイヤーから「サーバーに入れない」との連絡が殺到。以前なら丸一日かけて原因を探る必要があったが、AGAMESでは違った。

コントロールパネルからエラーログを確認すると、問題のプラグインが一目瞭然。該当ファイルを削除し、30分前のバックアップから一部データを復元。トラブル発生から復旧まで、わずか15分で完了した。

AGAMESの弱点と改善要望

完璧なサービスなど存在しない。AGAMESにも改善してほしい点がいくつかある。

1. 標準サーバープランの自動シャットダウン

最も注意すべきは、標準サーバープランの毎朝4時の自動シャットダウンだ。これは明記されているものの、24時間稼働を前提とするサーバーには致命的。実際、この仕様を見落として契約し、後悔している管理者を何人か知っている。

MAXサーバーやプレミアムサーバーではこの制限はないが、初心者が安いプランから始めようとすると落とし穴になる。

2. 価格設定の分かりにくさ

プラン構成が複雑で、初見では最適なプランを選びにくい。例えば:

  • 統合版1GBが月180円(標準)vs 480円(MAX)vs 1,470円(プレミアム)
  • 性能差がCPUコア数とストレージだけでは判断しづらい
  • 実際のプレイヤー数に対する推奨スペックが曖昧

私も最初は4GBプランで始めたが、20人を超えたあたりでラグが発生し、8GBにアップグレードした経緯がある。

3. MODサーバーの手動設定

Vanilla、Paper、Spigotなどは自動インストールできるが、一部のMODサーバーは手動アップロードが必要。特にカスタムMODパックを使う場合、初心者にはハードルが高い。

どんな人にAGAMESは向いているのか

8ヶ月の使用経験から、AGAMESが最適な人とそうでない人を整理した。

AGAMESが最適な人

  • 日本語サポートを重視する人:トラブル時の迅速な対応は精神的にも楽
  • 20人以上のサーバーを運営する人:安定性とパフォーマンスで他社を圧倒
  • 初めてサーバーを立てる人:セットアップの簡単さは初心者に優しい
  • 低遅延を求める人:国内サーバーの恩恵は計り知れない

他社を検討すべき人

  • とにかく安さを求める人:海外サービスの方が安い選択肢はある
  • 5人以下の身内サーバー:オーバースペックになる可能性
  • 英語でのやり取りが苦にならない人:選択肢が広がる
  • 特殊なMODサーバーを使いたい人:手動設定が面倒に感じるかも

実際のコストパフォーマンス分析

表面的な月額料金だけでなく、トータルコストで考えることが重要だ。私の場合:

項目 以前(他社平均) AGAMES
基本料金(月額) 3,500円 4,433円
追加DDoS対策 1,500円 0円(標準装備)
バックアップストレージ 500円 0円(標準装備)
トラブル対応時間(月平均) 10時間 1時間
実質月額コスト 5,500円+時間的損失 4,433円

さらに、サーバー移転に伴う作業時間や、プレイヤーの流出による機会損失を考えると、AGAMESの方が圧倒的にコストパフォーマンスが高いことが分かる。

8ヶ月使って分かった裏技とTips

公式には書かれていない、実際に使って発見した便利な使い方を共有する。

1. バックアップの活用法

AGAMESは1日4回の自動バックアップがあるが、大型アップデート前は手動バックアップも併用すべき。コントロールパネルから「今すぐバックアップ」をクリックするだけで、別枠で保存される。

2. リソース監視でラグ予防

メモリ使用率が80%を超えたらプラグインの見直し時期。私の経験上、85%を超えるとTICラグが発生し始める。早めのプラン変更で快適性を維持できる。

3. サブドメインの有効活用

無料で提供されるサブドメインは、テストサーバーとして活用できる。メインサーバーとは別に、新プラグインのテスト環境として重宝している。

総括:3年間の旅路の終着点

12個のサーバーを渡り歩いた私が、AGAMESで落ち着いた最大の理由は「安心感」だった。深夜にサーバーがダウンする不安、英語サポートとの格闘、プレイヤーからのクレーム対応。これらのストレスから解放されたことの価値は、月額料金以上のものがある。

確かに完璧ではない。標準プランの制限や、一部MODの手動設定など、改善の余地はある。しかし、日本のマインクラフトサーバーを運営する上で、現時点でAGAMES以上の選択肢は見つからないというのが正直な感想だ。

もしあなたが、安定したサーバー運営を求めているなら、AGAMESは検討に値する。ただし、標準プランの罠には注意してほしい。最初からMAXサーバー以上を選ぶことを強く推奨する。

3年間の苦労が報われた今、50人のプレイヤーたちと毎晩楽しくプレイできている。サーバー選びで悩んでいる管理者の参考になれば幸いだ。