香水破産寸前だった私が見つけた「月額1,980円の香りジレンマ」正直すぎるカラリア体験談
総額30万円。これが私のクローゼットに眠る「使わなくなった香水コレクション」の金額だ。
香水好きが高じて、新作が出るたびに飛びつき、季節限定品には目がなく、海外旅行では必ず免税店で数本購入。気づけば50本以上の香水ボトルが並ぶ始末。しかし実際に使っているのは、たった3本程度という衝撃的な事実に直面した。
「このままではまずい」
そんな危機感から辿り着いたのが、月額制の香水サブスクリプションサービス「カラリア(COLORIA)」だった。
月1,980円で始まった香りの実験
最初は半信半疑だった。「たった4mlで満足できるのか?」「本当に高級ブランドの香水が届くのか?」
しかし、初回に選んだトムフォードのブラックオーキッドが届いた瞬間、その疑念は吹き飛んだ。専用のアトマイザーに入った香水は、確かに百貨店で嗅いだあの香りそのものだった。
それから12ヶ月。私は毎月異なる香水を試し続けた。ブルガリ、エルメス、ゲラン、メゾンマルジェラ...普段なら「高すぎて手が出ない」と諦めていた憧れの香水たちを、気軽に試せる喜びは想像以上だった。
予想外の発見:4mlという絶妙な量
実は4mlという量が絶妙だということに気づいたのは3ヶ月目だった。
- 毎日使っても1ヶ月でちょうど使い切れる
- 飽きる前に次の香水に移れる
- 旅行や外出時の持ち運びに最適なサイズ
- デスクに置いても邪魔にならない
特に印象的だったのは、以前購入したクロエの50mlボトル。3年経った今でも半分以上残っているのを見ると、いかに無駄な買い物をしていたかを痛感する。
香水診断の意外な精度
カラリアの特徴的なサービスの一つが「香水診断」だ。正直、最初は「どうせ適当な結果が出るだけでしょ」と思っていた。
しかし、いくつかの質問に答えて出てきた結果は驚くほど的確だった。「フローラル系で甘すぎない、大人の女性向けの香り」という診断結果から提案されたのは、まさに私が無意識に求めていた香りのタイプだった。
診断で提案された香水:
- ジョーマローン ピオニー&ブラッシュスエード - 実際に使ってみて一番のお気に入りに
- ディプティック ドソン - 今まで知らなかったブランドとの出会い
- メゾンマルジェラ レイジーサンデーモーニング - 高すぎて諦めていた憧れの香り
12ヶ月使って分かった本音のメリット・デメリット
想定外だった良い点
1. 季節に合わせた香りの使い分けが自然にできるようになった
春は軽やかなフローラル、夏は爽やかなシトラス、秋冬は重厚なウッディ系。毎月違う香水が届くことで、自然と季節感のある香り選びができるようになった。
2. 会話のきっかけが増えた
「いい香りですね」と声をかけられる機会が明らかに増えた。毎月違う香水を使っているため、その都度新鮮な印象を与えられているようだ。
3. 失敗を恐れずに冒険できる
以前なら絶対に選ばなかったであろうスパイシー系やレザー系の香水にも挑戦。意外にも自分に合うことを発見できた。
正直な不満点
1. 在庫切れのタイミングが読めない
人気の香水は月初めには在庫切れになることも。特に限定品や新作は競争率が高い。
2. アトマイザーの品質にばらつき
12ヶ月で2回、スプレー部分の調子が悪いものが届いた。交換対応はスムーズだったが、少し面倒だった。
3. 解約忘れのリスク
自動更新なので、使わない月も料金が発生する。私も一度、海外出張中に解約を忘れて無駄な出費をした。
他社サービスとの比較で見えた真実
カラリアを使い始めてから、他の香水サブスクも気になり始めた。実際にSCENTPICKとRen香も試してみた結果がこちら。
| 項目 | カラリア | SCENTPICK | Ren香 |
|---|---|---|---|
| 月額料金 | 1,980円〜 | 1,680円〜 | 2,390円〜 |
| 容量 | 4ml | 5ml | 3ml |
| ブランド数 | 1000種類以上 | 500種類以上 | 300種類以上 |
| 高級ブランド | ◎豊富 | ○普通 | △少ない |
| アプリの使いやすさ | ◎ | ○ | △ |
| 香水診断 | ◎詳細 | ○簡易 | ×なし |
SCENTPICKは価格が魅力的だが、高級ブランドの選択肢が限られる。Ren香は容量が少なく、コスパが悪い印象。結果的に、バランスの良さでカラリアに軍配が上がった。
香水破産から解放された今
12ヶ月間のカラリア生活を振り返ると、支払った総額は23,760円(1,980円×12ヶ月)。これは、以前の私なら香水1〜2本分の値段だ。
しかし、この期間に試した香水は12種類。もし全て購入していたら、軽く20万円は超えていただろう。
さらに重要なのは、本当に自分に合う香水を見つけられたこと。カラリアで試した中から、「これだ!」と思える運命の香水を3つ見つけた。今はその3つをローテーションで使い、必要に応じてカラリアで新しい香りを探している。
カラリアが向いている人、向いていない人
こんな人には最適
- 香水選びでいつも迷ってしまう優柔不断タイプ
- 高級香水を試してみたいけど、フルボトルは高すぎると感じる人
- 季節やTPOに合わせて香りを使い分けたい人
- 香水の消費期限内に使い切れない人
- 新しい香りとの出会いを楽しみたい冒険家タイプ
正直おすすめしない人
- お気に入りの香水が決まっていて、それ以外使わない人
- 大容量でコスパ重視の人
- サブスクの管理が苦手で解約を忘れがちな人
- 香水にこだわりがなく、なんでもいい人
最後に:香水との新しい付き合い方
カラリアを使い始めて最も変わったのは、香水に対する考え方だ。
以前は「高い買い物だから失敗できない」というプレッシャーから、いつも無難な選択をしていた。しかし今は、「今月はどんな香りに挑戦しようか」とワクワクしながら選んでいる。
失敗を恐れずに済むという心理的な余裕が、結果的に自分の香りの世界を広げてくれた。そして何より、クローゼットに眠る使わない香水の山から解放されたことが、精神的にも経済的にも大きな収穫だった。
香水は、その人の印象を左右する重要なアイテム。だからこそ、じっくりと時間をかけて、本当に自分に合うものを見つける価値がある。カラリアは、そのための最適な手段の一つだと、12ヶ月使い続けた今、確信を持って言える。
ただし、これはあくまで私個人の体験談。人によって香りの好みも、ライフスタイルも違う。だから、まずは1ヶ月だけでも試してみて、自分に合うかどうか判断することをおすすめしたい。
香水破産寸前だった私が見つけた、新しい香りとの付き合い方。それがカラリアだった。