DIYギターキット組み立てで大失敗...初心者が陥る3つの落とし穴と予想外の感動体験
配線を間違えて音が出ない...塗装がムラだらけ...ネックが反って調整できない...
正直、DIYギターキットを始めて2週間で投げ出しそうになった。でも3ヶ月後、完成したギターでライブハウスに立った時の感動は、市販品では絶対に味わえないものだった。
なぜDIYギターキットに手を出してしまったのか
楽器店で10万円のギターを眺めていた時、ふと思った。「このギター、本当に10万円の価値があるのか?」
そんな疑問から始まったDIYギターの世界。実は有名ブランドのギターも、元は同じ工場で作られているという事実を知った時の衝撃は忘れられない。

DIYギターキット専門店の真実
このDIYギターキット専門店、実は塗装前・組み込み前の段階のギターを提供している。つまり、工場で製品化される直前の状態で手に入れられるということ。
初心者向けモデルの実態
「プラモデル感覚で作れる」という触れ込みだったが、実際は...
- フレットのバリ取りが必要(知らずに指を切った)
- ナット溝の調整は想像以上に繊細
- 配線図を読み違えると全く音が出ない
でも、これらの失敗があったからこそ、ギターの構造を深く理解できた。市販品を買っていたら、一生知ることのなかった世界だ。
他社サービスとの徹底比較
実は購入前に、他のDIYギターサービスも検討していた。以下が実際に比較検討した結果だ。
| 比較項目 | DIYギターキット専門店 | Aギターワークス | Bミュージックキット |
|---|---|---|---|
| 価格帯 | 28,800円〜 | 35,000円〜 | 25,000円〜 |
| 品質 | 有名ブランド製造工場品 | 独自工場製 | 中国OEM |
| サポート | マニュアル完備 | メールのみ | なし |
| カスタマイズ性 | 高(加工前提) | 中 | 低 |

実際の製作過程で分かった衝撃の事実
1. プラスチックナットの罠
付属のプラスチックナット、正直言って音質にかなり影響する。牛骨ナットに交換したら、サスティンが明らかに変わった。でも、この「気づき」こそがDIYの醍醐味なのかもしれない。
2. オイルフィニッシュの魔法
塗装なしでも良いと言われたが、試しにオイルフィニッシュを施してみた。木目が浮き出て、まるで高級ギターのような仕上がりに。市販の家具用オイルでこれほど変わるとは...
3. フレットのすり合わせ地獄
これが一番きつかった。YouTube動画を10本以上見て、失敗を重ねながら何とか完成。でも今では、楽器店でギターを見ると「このフレット処理は甘いな」なんて分かるようになった。
3ヶ月後の変化
完成したSGタイプのギター、正直言って某有名ブランドの20万円クラスと遜色ない音が出る。もちろん、細部の仕上げは劣るけど、自分で作った愛着は計り知れない。
友人のプロギタリストに弾いてもらったら「え、これDIY?嘘でしょ?」という反応。その瞬間の優越感は、今でも忘れられない。
誰におすすめできるか、できないか
おすすめできる人
- ギターの構造を理解したい人
- 世界に一本だけのギターが欲しい人
- 失敗を楽しめる余裕がある人
- 時間をかけて作業することが苦にならない人
おすすめできない人
- すぐに演奏したい人(製作に最低でも1週間はかかる)
- 完璧な仕上がりを求める人
- 工具を一切持っていない人(初期投資が別途必要)

意外なメリット・デメリット
メリット
予想外だったのは、ギター仲間との会話が格段に深くなったこと。「ピックアップの高さ調整どうしてる?」「フレットのすり合わせのコツは?」なんて専門的な話題についていけるようになった。
また、市販ギターを見る目が完全に変わった。「このギター、原価いくらだろう...」なんて考えるようになったのは良いのか悪いのか。
デメリット
正直なところ、完成までの道のりは険しい。特に配線作業は、はんだごての扱いに慣れていないと火傷の危険もある。実際、私も軽い火傷をした。
また、失敗した時のショックは大きい。ネックの調整を間違えて、弦高が異常に高くなった時は本当に泣きそうになった。
コストパフォーマンスの真実
キット代:28,800円 追加パーツ(牛骨ナット等):3,000円 工具(持っていなかった分):8,000円 オイル等の塗料:2,000円
合計で約41,800円。市販の同等品なら15万円以上するレベルのギターが、この価格で手に入った。しかも、メンテナンスも自分でできるようになったので、長期的にはかなりの節約になる。
最後に伝えたいこと
DIYギターキット、確かに簡単ではない。でも、完成した時の達成感、そして「このギターは世界に一本だけ」という特別感は、お金では買えない価値がある。
もし迷っているなら、まずは比較的作りやすいモデルから始めることをおすすめする。失敗しても、それがまた良い経験になる。私のように配線を間違えて音が出なくなっても、それを解決できた時の喜びは格別だ。
ただし、「安くギターが欲しい」という理由だけなら、素直に完成品を買った方がいい。DIYギターの価値は、価格ではなく製作過程にある。その過程を楽しめる人にとって、これ以上の趣味はないだろう。