朝の髪がまとまらない。その日は大切なプレゼンがある日だった。33,000円もする最新モデルを買ったばかりなのに、髪はパサパサで広がっている。私は鏡の前で途方に暮れていた。

ホリスティックキュアドライヤーRp.を購入して3週間。サロン帰りのような仕上がりを期待していた私の髪は、なぜか以前より乾燥がひどくなっていた。高評価のレビューばかり読んでいた私は、この現実を受け入れられずにいた。

なぜ高級ドライヤーで髪が痛むのか?専門家も認める矛盾

実は、この現象には理由があった。ホリスティックキュアドライヤーはテラヘルツ波という特殊な技術を使用している。髪の内部から乾燥させるこの技術は、確かに乾燥時間を40%短縮する。しかし、その強力な乾燥力が逆に髪の水分を奪いすぎることがある。

2025年の最新テストデータによると、120秒間の乾燥テストで、このドライヤーが除去した水分量は3.2g。一般的なドライヤーの4.0g以上と比べると意外にも乾燥力は劣っている。それなのに髪がパサつく理由は、表面だけを急速に乾燥させてしまうからだった。

美容師の本音:「すべての髪質に合うわけではない」

都内の有名サロンで10年のキャリアを持つスタイリストは、こう話す。「ホリスティックキュアは確かに優れたドライヤーですが、髪質を選びます。特に細い髪や乾燥しやすい髪の人には、白のモイストプラスモデルをおすすめしています」

実際、私が最初に購入したRp.モデルは、どちらかというと髪が太くて量が多い人向けだった。3つのモードを切り替えられる高機能モデルだが、その機能を使いこなせていない人が多いという。

3つのモデルの決定的な違い

モデル 価格 特徴 向いている人
黒(CCID-P01B) 24,200円 速乾重視 髪が多い、時短したい
白(CCID-P02W) 24,200円 潤い重視 乾燥髪、細い髪
Rp.(CCID-G04B) 33,000円 全機能搭載 プロ、こだわり派

実際に使って分かった意外なメリット

失敗から学んだ私は、使い方を根本的に変えてみた。温度を低めに設定し、距離を保って使用するようにしたところ、髪の状態は劇的に改善した。実は、多くの人が間違った使い方をしているのだ。

特に感動したのは、BLDCモーターの静音性。朝早い時間でも家族を起こす心配がない。また、重さは確かに気になるが、その分風量が安定している。プロの美容師が4.5点の高評価をつけるのも納得だ。

2025年の競合製品との比較で見えた真実

45種類のドライヤーと比較した最新テストでは、ホリスティックキュアの仕上がりの美しさは上位にランクイン。しかし、速乾性では中位に留まった。これは何を意味するのか?

リファやダイソンなど、他の高級ドライヤーと比較すると、ホリスティックキュアは「じっくり美しく仕上げる」タイプだということが分かる。急いでいる朝には向かないかもしれないが、週末のヘアケアには最適だ。

プロが教える正しい使い方

美容師から教わった使い方を実践してから、私の髪は見違えるようになった:

  • 根元から毛先へ:上から下への風の流れを意識する
  • 15cm以上離す:近すぎると熱ダメージの原因に
  • 冷風で仕上げる:キューティクルを閉じて艶を出す
  • モード切り替え:髪の状態に合わせて3つのモードを使い分ける

購入前に知っておくべきデメリット

正直に言うと、このドライヤーには明確な欠点がある。まずマットな表面が汚れやすい。指紋や化粧品の汚れが目立ち、頻繁な掃除が必要だ。また、重さ約755gは長時間使用には不向き。腕が疲れやすい人には厳しいかもしれない。

さらに、価格も考慮すべき点だ。最上位モデルは33,000円と、一般的なドライヤーの10倍以上。この投資に見合う効果を得られるかは、使い方と髪質次第だ。

結論:買うべき人、避けるべき人

買うべき人:

  • 髪のダメージを最小限に抑えたい
  • サロン級の仕上がりを自宅で実現したい
  • 時間をかけてでも美しい髪を手に入れたい
  • プロ仕様の機能を使いこなせる

避けるべき人:

  • とにかく速く乾かしたい
  • 軽いドライヤーを求めている
  • 細かい手入れが苦手
  • 予算が限られている

私の失敗から学んだことは、高価な製品が必ずしも全ての人に合うわけではないということ。しかし、正しい使い方を理解し、自分の髪質に合ったモデルを選べば、確実に髪質は改善する。

3万円の投資で髪がパサパサになった私だが、今ではホリスティックキュアなしでは生きていけない。失敗を恐れず、自分に合った美容家電を見つけることが、本当の美髪への第一歩なのかもしれない。