朝9時のZoom会議まであと15分。鏡を見た瞬間、血の気が引いた。

まつエクが片方だけごっそり抜けている。昨日のサロンで2万円も払ったばかりなのに。慌ててつけまつげを探すも、接着剤で肌がかぶれた記憶が蘇る。

そんな時、友人から送られてきた「磁石でつくまつげ」の動画。正直、最初は「また怪しい商品か」と思った。でも、その3秒後には注文ボタンを押していた自分がいた。

なぜ私は10年通ったサロンを辞めたのか

まつエクサロンに通い始めて10年。月に2回、1回1万円。計算したら総額240万円も使っていた。その金額を知った時の衝撃は今でも忘れられない。

しかも問題はお金だけじゃなかった:

  • 施術中の2時間、身動きが取れない苦痛
  • 目を開けられない恐怖感
  • 翌朝には必ず数本抜けている現実
  • プールや温泉での制限

特に辛かったのは、自まつげがどんどん弱くなっていくこと。サロンのスタッフは「大丈夫です」と言うけれど、明らかに以前より細く、少なくなっていた。

磁石でつけるまつげ?最初は半信半疑だった

MLEN(エムレン)のマグネットまつげ。正直、最初は疑ってかかった。だって、磁石でまつげがつくなんて、物理的に可能なの?

でも、特許番号(ZL 10005832.6、ZL 10098228.2)を見て、少し信頼度が上がった。世界初の革新的技術らしい。

届いた商品を開けてまず驚いたのは、その軽さ。従来のつけまつげの半分以下の重さ。そして、超精密機器部品の磁心材を使用しているという説明書。

使い方は本当にシンプル:

  1. 上まつげ用のパーツを自まつげの上に置く
  2. 下まつげ用のパーツを下から挟む
  3. 磁力でカチッと固定される

本当に3秒。嘘みたいだけど、本当に3秒で装着完了。

実際に1ヶ月使ってみた結果

最初の1週間は、正直言って違和感があった。磁石の存在を常に意識してしまう。でも、3日目くらいから慣れてきて、1週間後にはつけていることを忘れるレベルに。

良かった点

時短効果が半端ない。朝のメイク時間が30分から15分に短縮。特にリモート会議が多い今、上半身だけのメイクで済むので、アイメイクの比重が大きい。その中で最も時間がかかるまつげメイクが3秒で終わるのは革命的。

水にも強い。先日、大雨に降られたけど、全く問題なし。プールでも試してみたが、しっかりついたまま。ドライヤーの風にも耐えられる。

何より嬉しいのは、自まつげへの負担がゼロということ。接着剤も使わないし、引っ張ることもない。

気になった点

完璧な商品なんてない。MLENにも欠点はある。

まず、種類が限られている。まつエクのように、長さやカールの種類が豊富ではない。ナチュラル系は充実しているけど、派手めのデザインを求める人には物足りないかも。

それと、最初は装着に少しコツがいる。特に目尻の部分。慣れれば問題ないけど、最初の数回は鏡とにらめっこすることになる。

価格も決して安くはない。初期投資として考えれば、長期的にはサロン代より安いけど、一度に払う金額としては躊躇する人もいるだろう。

他の選択肢との本音比較

1ヶ月使った今、改めて他の方法と比較してみた。

項目 MLEN まつエクサロン 従来のつけまつげ
初期費用 約5,000円 10,000円〜 1,000円〜
月額コスト 0円 20,000円 2,000円
装着時間 3秒 2時間 5分
持続性 半永久的 3〜4週間 1日
自まつげへの影響 なし 負担大 接着剤で負担

数字だけ見ると圧倒的にMLENが有利に見える。でも、実際はそう単純じゃない。

例えば、まつエクサロンの良さは、プロの技術による仕上がりの美しさ。デザインの幅も圧倒的に広い。特別な日のために通うなら、まだ価値はある。

従来のつけまつげも、種類の豊富さでは勝っている。100均でも買えるし、気軽に試せるのは大きなメリット。

実際の使用者の声を集めてみた

私だけの意見では偏るので、SNSで使用者の声を集めてみた。

28歳の会社員あいみさん:
「サロンでマツエクをしなくなりました(笑)正直、最初は不安だったけど、今では手放せない。」

43歳の主婦Naomiさん:
「目元の明るさを瞬間で出せるのでいい!朝の忙しい時間に本当に助かってる。」

でも、否定的な意見もある。

「磁石の部分が重く感じる」「デザインが少ない」「価格が高い」

特に「デザインが少ない」という意見は多かった。確かに、まつエクのようなカスタマイズ性はない。

MLENのライバル商品との比較

磁石式まつげは、実はMLEN以外にもある。主な競合商品と比較してみた。

Ardell Magnetic Lashes

アメリカ発のブランド。価格は少し安めだが、磁力が弱いという口コミが多い。実際に試してみたが、確かに外れやすい。特に風が強い日は要注意。

One Two Lash

こちらも海外ブランド。デザインは豊富だが、日本人の目の形に合わないことが多い。欧米人向けに作られているので、カーブが合わないんだろう。

結局、アジア人の目の形を研究して作られたMLENが、日本人には一番フィットする印象。

3ヶ月後の変化

使い始めて3ヶ月。予想外の変化があった。

まず、自まつげが健康になった。まつエクで痛めつけられていた自まつげが、少しずつ太く、長くなってきた。これは本当に嬉しい誤算。

それと、メイクに対する考え方が変わった。以前は「まつエクありき」のメイクだったけど、今は自分でコントロールできる。その日の気分で、つけたり外したりできる自由さ。

経済的な変化も大きい。月2万円の出費がなくなり、その分を他の美容に回せるようになった。スキンケアをグレードアップしたり、エステに行ったり。トータルでの美容効果は上がった気がする。

失敗談も正直に話そう

良いことばかり書くのはフェアじゃない。失敗談も共有する。

一番の失敗は、初デートでの装着ミス。緊張していたせいか、片方だけ逆さまにつけてしまい、相手に指摘されるまで気づかなかった。恥ずかしすぎて消えたくなった。

あと、飛行機の保安検査で止められたこともある。金属探知機には反応しないけど、手荷物検査で「これは何ですか?」と聞かれた。説明するのが面倒だった。

そして、最初の頃は外し忘れて寝てしまい、朝起きたら枕に張り付いていたことも。慣れって怖い。

誰におすすめできるか、できないか

3ヶ月使って思う、MLENが向いている人:

  • 時短メイクを求める人
  • 自まつげを大切にしたい人
  • サロン通いに疲れた人
  • リモートワークが多い人
  • コスパ重視の人

逆に向かない人:

  • 派手なデザインを求める人
  • 完璧主義者(少しの歪みも許せない人)
  • 磁石に抵抗がある人
  • すでにまつげが十分長い人

最後に:私の本音

MLENのマグネットまつげは、決して万能ではない。まつエクの完全な代替品でもない。

でも、新しい選択肢として、確実に価値がある。特に、まつエクで自まつげを痛めてしまった人、サロン通いに疲れた人、時短を求める人には、試してみる価値がある。

私はこの3ヶ月で、まつげに対する価値観が変わった。「常に完璧でなければ」という呪縛から解放され、「その日の気分で選べる」自由を手に入れた。

満足度94.2%という数字も、使ってみて納得。完璧ではないけど、多くの人にとって「ちょうどいい」選択肢なんだろう。

ただし、過度な期待は禁物。あくまで「マグネットでつけるまつげ」であって、魔法のアイテムではない。

それでも、朝の3秒で一日の気分が変わるなら、試してみる価値はあるんじゃないだろうか。少なくとも私は、あの朝の絶望から救われた。そして今も、毎朝3秒の魔法を使い続けている。