本の虫だった私が「読書難民」に転落した日から始まった、雨音選書との奇妙な出会い
月に50冊は読んでいた私が、ある日突然、本が選べなくなった。書店に行っても、どの本も同じに見える。Amazonのレビューを何時間も読み漁っても、結局カートに入れた本を削除する。そんな「読書難民」状態が半年も続いていた時、性格診断で本を選んでくれるサービスがあることを知った。
それが「雨音選書」だった。
正直に言うと、最初は半信半疑だった
「性格診断で本を選ぶ?そんなの占いみたいなものでしょ」と思いながら、980円のエントリープランに申し込んだ。でも、質問に答えていくうちに、これは違うぞと感じ始めた。
エニアグラムという心理学的な性格分類をベースにした診断は、単なる「あなたはこんなタイプです」という表面的なものではなかった。「つい自分の世界に没頭することがある」「欲しいものは確実に手に入れる」「自分と周囲の調和を大切にする」といった質問に答えていくと、自分でも気づいていなかった読書の傾向が浮かび上がってきた。
3日後に届いた選書結果に、正直驚いた
選ばれた3冊は、どれも聞いたことがないタイトルだった。でも、それぞれの本の説明を読むと、「なぜこの本が私に?」という理由がきちんと書かれていた。
例えば、1冊目は私の「内省的で想像力豊か」という診断結果から選ばれた、静謐な文体の小説。2冊目は「完璧主義的な傾向がある」という点から、あえて「不完全さを楽しむ」エッセイ。3冊目は実用書だったが、私が回答した「最近の悩み」に対する実践的なアプローチが書かれているものだった。
選書結果の特徴:
- 各本に「なぜあなたに選んだか」の説明付き
- Amazon、Kindle、Audibleのリンク付きですぐ購入可能
- ジャンルのバランスが絶妙(小説・エッセイ・実用書)
実際に読んでみて感じた「当たり」と「外れ」
選ばれた3冊のうち、2冊は「これは私のための本だ」と感じるほどぴったりだった。特に1冊目の小説は、読み始めてすぐに世界観に引き込まれ、久しぶりに徹夜で読み切ってしまった。
ただし、3冊目の実用書は正直微妙だった。内容は悪くないのだが、私が求めていたアプローチとは少し違っていた。でも、これも含めて「本との出会い」だと思えば、980円で3冊の提案は十分価値があると感じた。
他社サービスと徹底比較してみた
雨音選書を使ってみて気に入ったので、他の選書サービスも試してみることにした。実際に使ってみた結果を表にまとめた。
| 項目 | 雨音選書 | 文喫の選書サービス | 本屋B&Bの選書便 |
|---|---|---|---|
| 最低価格 | 980円 | 3,300円 | 5,000円 |
| 選書冊数 | 3〜15冊(プランによる) | 1冊(本付き) | 3冊(本付き) |
| 性格診断 | ◯(エニアグラム) | × | × |
| 電子書籍対応 | ◯ | × | × |
| 納期 | 3〜10日 | 2週間程度 | 1ヶ月 |
| 本の購入 | 自分で購入 | サービスに含む | サービスに含む |
比較してみると、雨音選書の最大の特徴は「コスパの良さ」と「性格診断による選書」だとわかった。他社は本付きで高額なのに対し、雨音選書は本代別でも手軽に始められる。
3ヶ月使い続けて見えてきた本当の価値
エントリープランが良かったので、その後レギュラープラン(2,980円)も2回利用した。合計23冊の選書を受けて気づいたことがある。
それは、「自分の読書の幅が確実に広がっている」ということ。今まで手に取らなかったジャンルの本を読むようになり、新しい著者との出会いも増えた。選書履歴はデータベースに保存されているらしく、2回目以降は前回とは全く違う切り口の本が選ばれていた。
特に良かった点
- 選書理由の説明が丁寧:なぜこの本を選んだか、どんな人に向いているかが明確
- ジャンルのバランスが良い:小説・エッセイ・実用書が適度にミックス
- 電子書籍対応:KindleやAudibleも選書対象なのですぐ読める
- リピート時の配慮:過去に選書した本と重複しない
改善してほしい点
- 漫画や雑誌は対象外:ビジュアル重視の本も選んでほしい
- 選書結果の保存期間:1年で削除されるのは少し短い
- エントリープランの制限:読んだことある本の再選書は不可
雨音選書が向いている人・向いていない人
向いている人
- 本選びに時間をかけたくない忙しい人
- 読書の幅を広げたいと思っている人
- 自分の性格や好みを客観的に知りたい人
- 電子書籍をメインで読んでいる人
- 月1,000円程度の投資で新しい本と出会いたい人
向いていない人
- 特定ジャンル(ミステリーのみ等)しか読まない人
- 本は実物を手に取って選びたい人
- 漫画や写真集をメインで読む人
- すでに読みたい本が山積みの人
実際のユーザーの声も調べてみた
SNSでの評判も気になったので、実際のユーザーの声を集めてみた。
「選書ありがとうございます。自分に合う本が知りたかったので、購入して、拝読してみますね。」(20代女性・東京都)
「選書していただいた本を読むのが楽しみで、ワクワクしております。」(50代男性・神奈川県)
Twitter上でも「期待以上だった」「新しい著者に出会えた」といったポジティブな声が多く見られた。一方で、「3冊中1冊はイマイチだった」という声もあり、100%の的中率ではないことは理解しておく必要がある。
最終的な結論:読書の楽しさを取り戻せるサービス
私のような「読書難民」だった人間が、再び本を楽しめるようになったのは雨音選書のおかげだと思っている。完璧な選書サービスではないが、980円という価格を考えれば十分以上の価値がある。
特に印象的だったのは、選書を担当する田中寛大さんと福田優子さんの想いだ。「本には、人の心に静かに寄り添う力がある」という理念のもと、一冊一冊丁寧に選んでいることが伝わってくる。
もちろん、すべての本が「当たり」ではない。でも、それも含めて本との出会いだと思える。書店で立ち読みして「これは違った」と思うのと同じで、選書サービスも100%を求めるものではない。
使い方のコツとアドバイス
実際に使ってみてわかった、雨音選書を最大限活用するコツをまとめておく。
- 質問には正直に答える:見栄を張らず、本当の自分を伝えることが良い選書につながる
- 最初はエントリープランから:980円で3冊なら、失敗しても痛くない
- 選書理由をしっかり読む:なぜこの本なのかを理解すると、読む楽しさが増す
- すぐに読まなくてもOK:選書結果は保存されるので、気分が乗った時に読めばいい
- フィードバックを活用:読んだ本の感想を伝えると、次回の選書精度が上がる可能性
読書は人生を豊かにする。でも、その入り口で迷っているなら、誰かに選んでもらうというのも一つの方法だ。雨音選書は、その「誰か」として十分信頼できるサービスだと感じている。


