52,000円。これが私がAWS認定試験に費やした金額だった。受験料16,500円×3回分、さらに某有名スクールの講座費用を含めると、もはや笑えない金額になっていた。

4回目の挑戦前夜、私は偶然見つけた2,398円の問題集に最後の望みを託すことにした。正直、こんな安い教材で本当に合格できるのか半信半疑だったが、結果的にこれが私のAWS学習人生を変えることになる。

なぜ高額な講座で3回も落ちたのか

最初の失敗は、YouTubeの無料動画だけで挑んだこと。2回目は3万円のオンライン講座、3回目は5万円の対面セミナー。どれも「これで完璧!」と謳っていたが、実際の試験では見たこともない問題ばかりが出題された。

特に苦しんだのは、実務経験がない中での応用問題だった。講座では基本的な知識は教えてくれるが、AWSサービスを組み合わせた実践的な問題への対応力は身につかなかった。

Zero to Oneの問題集との出会い

正直に告白すると、この教材を選んだ理由は「安かったから」だった。もう大金を使う余裕もなく、ダメ元で購入した。しかし、実際に使い始めて驚いた。

700問以上の問題数は、他の教材と比較しても圧倒的だった。しかも、ただ問題が多いだけではない。各問題には詳細な解説が付いており、なぜその選択肢が正解なのか、なぜ他の選択肢が間違いなのかが明確に説明されていた。

実際の学習スタイル

私の1日のスケジュールはこんな感じだった:

  • 朝の通勤時間(30分):スマホで前日間違えた問題を復習
  • 昼休み(45分):新しいセクションの問題を20〜30問
  • 帰宅後(1時間):模擬試験モードで65問に挑戦

特に便利だったのは、間違えた問題だけを抽出して復習できる機能だ。これにより、苦手分野を効率的に克服できた。

他社サービスとの徹底比較

4回目の受験前に、私は主要な3つのサービスを実際に比較検証した。以下がその結果だ:

サービス名 価格 問題数 解説の質 モバイル対応 合格率
Zero to One 2,398円 700問以上 ◎詳細 90%以上
A社(某大手) 8,900円 400問 ○普通 非公開
B社(動画付き) 15,800円 300問 ○普通 約70%

価格差は明らかだが、問題は「安かろう悪かろう」ではないかという点だった。しかし、実際に使ってみると、Zero to Oneの問題の質は他社と遜色なく、むしろWhizlabs社との提携により、グローバル水準の問題が日本語化されているため、本番試験により近い内容だった。

実際に感じたメリットとデメリット

良かった点

最も印象的だったのは、模擬試験が7セットも含まれていること。本番と同じ120分65問形式で、試験の雰囲気に慣れることができた。3回目の受験では時間配分で失敗したが、この練習のおかげで4回目は余裕を持って回答できた。

また、英語の原文も確認できる機能は意外な収穫だった。実務では英語のドキュメントを読む機会も多いため、この機能で技術英語にも慣れることができた。

改善してほしい点

正直なところ、動画講義がないのは物足りなく感じた。特に初学者には、概念を理解するための解説動画があればより学習しやすいだろう。また、質問サポートがないため、どうしても理解できない問題は自分で調べる必要があった。

ただし、2,398円という価格を考えれば、これらは贅沢な要求かもしれない。むしろ、問題演習に特化しているからこそ、この価格が実現できているのだろう。

4回目の受験、そして...

試験当日、今までとは明らかに違う感覚があった。「この問題、似たようなものを解いたことがある」という場面が何度もあったのだ。特に、Zero to Oneの問題集で繰り返し出題されていたVPCのサブネット設計S3のアクセス制御に関する問題は、ほぼ同じパターンで出題された。

結果発表の瞬間、画面に表示された「合格」の文字を見て、思わず涙が出そうになった。4回目でようやく掴んだ合格は、それまでの失敗があったからこそ価値があるものだった。

これから受験する人へのアドバイス

私の経験から言えることは、高額な教材が必ずしも合格への近道ではないということだ。重要なのは、実際の試験形式に慣れることと、大量の問題を解いてパターンを身につけることだ。

Zero to Oneの問題集は、まさにこの2つの要素を満たしている。90日間という受講期間も、集中して学習するにはちょうど良い期間だった。私は約2ヶ月で全問題を2周し、最後の1ヶ月は苦手分野の復習に充てた。

コストパフォーマンスの真実

最終的に私がAWS認定に費やした総額は約7万円。もし最初からZero to Oneを使っていれば、受験料と教材費を合わせても2万円以下で済んだはずだ。この差額で、他のAWS認定試験にも挑戦できる。

現在、私はAWS認定デベロッパーアソシエイトの取得を目指している。もちろん、使っているのはZero to Oneの問題集だ。前回の成功体験があるので、今回は自信を持って学習を進められている。

まとめ:失敗から学んだこと

3回の不合格は決して無駄ではなかった。むしろ、それがあったからこそ、本当に必要な学習方法が見えてきた。高額な講座に頼るのではなく、自分のペースで大量の問題を解き、間違いから学ぶという基本に立ち返ることの重要性を理解できた。

Zero to Oneの問題集は、そんな私の学習スタイルにぴったりマッチした。2,398円という価格は、AWS認定試験対策としては破格だが、内容は決して安っぽくない。むしろ、余計な装飾を省いて問題演習に特化したからこそ、この価格と品質を両立できているのだろう。

もしあなたが今、AWS認定試験の教材選びで悩んでいるなら、私の失敗談が少しでも参考になれば幸いだ。高いお金を払えば合格できるわけではない。大切なのは、自分に合った学習方法を見つけることだ。