部長の目から、まさか涙がこぼれるとは思わなかった。

「お前ら...こんなに準備してくれたのか」

いつも厳格な上司が、会社の駐車場で開催したBBQパーティーで見せた表情。それは、私たちが本格出張BBQクリブを利用して企画した送別会での出来事だった。

なぜ会社の駐車場でBBQ?意外すぎる選択の理由

正直、最初は反対意見が多かった。

「駐車場でBBQなんて...」
「もっとちゃんとした場所でやろうよ」

でも、送別される部長は足が不自由。長距離移動は負担になる。だからこそ、会社の駐車場という選択肢が浮上した。

出張BBQの準備風景

3つの出張BBQサービスを実際に比較してみた結果

実は今回、3社のサービスを徹底的に調査した。なぜなら、部長の送別会は絶対に失敗できなかったから。

サービス名 本格出張BBQクリブ A社 B社
基本料金(1人) 6,600円〜 5,500円〜 7,800円〜
肉の量 400g〜 300g 350g
スタッフ資格 BBQインストラクター在籍 記載なし 調理師免許保有者
最低保証料金 22万円 15万円 25万円
芸能人利用実績 ◎(ドラマ打ち上げ多数)

A社は価格が安いが、スタッフの経験値に不安があった。B社は高級路線だが、最低保証料金が高すぎる。

結局、本格出張BBQクリブを選んだ決め手は、年間1,000件以上の実績と、BBQインストラクターの存在だった。

当日の様子:プロのBBQスタッフに驚愕

朝9時。スタッフ3名が到着。

まず驚いたのは、駐車場への養生の徹底ぶり。グリルの下にはしっかりとシートが敷かれ、油が一滴も落ちない工夫がされていた。

プロのBBQセッティング

テーブルとイスの配置も計算されていた。40名の参加者が自然に交流できるレイアウト。車椅子の通路まで確保されている。

「こういう細かい配慮が、経験の差なんですね」

スタッフの田中さん(仮名)は、BBQアドバイザーの資格を持っているそうだ。

衝撃の塊肉!インスタ映えどころじゃない迫力

11時30分、いよいよBBQ開始。

最初に登場したのは、2kgのサーロイン塊。正直、スーパーで見る肉とは次元が違った。

「これ、どうやって焼くんですか?」

若手社員の質問に、スタッフが丁寧に説明しながら実演。表面をカリッと焼いて、中はレアに仕上げる技術。温度管理の重要性。カットのタイミング。

普段のBBQとはまったく違う体験だった。

スタッフから教わったBBQの極意:
・肉は常温に戻してから焼く
・最初は強火で表面を焼き固める
・その後は弱火でじっくり中まで火を通す
・切るときは繊維に対して垂直に

予想外のトラブル発生!でもプロの対応力に感動

順調に進んでいたBBQだったが、13時頃、突然の雨。

「やばい、中止かな...」

しかし、スタッフは慌てることなく、予備のテントを素早く設置。わずか10分で、雨を防げる快適な空間が完成した。

「実は、天気予報をチェックして、念のため準備していたんです」

このプロフェッショナルな対応に、参加者全員が感心した。

部長が涙した瞬間:サプライズ演出の裏側

14時、サプライズタイム。

実は事前に相談して、部長の好物である「宮崎牛のステーキ」を特別に用意してもらっていた。通常のレギュラープランには含まれていないが、オプションで対応可能とのこと。

「これは...宮崎牛じゃないか」

部長の表情が変わった。そして、用意していたメッセージボードを見た瞬間、ついに涙が。

感動のBBQシーン

気になった点:正直なデメリットも包み隠さず

良いことばかり書いても仕方ない。実際に利用して感じたデメリットも正直に書こう。

1. 最低保証料金の壁

22万円という最低保証料金は、小規模な集まりには厳しい。今回は40名だったので問題なかったが、20名以下だと割高になる。

2. 雨天時の制約

テントはあるものの、完全に雨を防げるわけではない。横殴りの雨だと、どうしても濡れる可能性がある。

3. 3時間の時間制限

基本プランは3時間まで。延長は可能だが追加料金がかかる。ゆっくり楽しみたい場合は、最初から延長を計算に入れておく必要がある。

他社サービスとの決定的な違い

実は後日、別の機会でA社のBBQサービスも利用してみた。

確かに安い。でも、明確な差を感じた。

  • スタッフの知識レベルが全然違う
  • 肉の質が比較にならない
  • 段取りの良さ、プロ意識の差
  • トラブル対応力の違い

特に印象的だったのは、クリブのスタッフは全員が「BBQを愛している」という雰囲気があったこと。単なる仕事ではなく、情熱を持って取り組んでいる。

こんな人には向いていない

万人向けのサービスではない。以下のような人には正直おすすめできない。

  • とにかく安さ重視の人
  • 15名以下の少人数での利用
  • 自分でBBQをやりたい人(全部お任せなので)
  • 室内でのパーティーを希望する人

実際の費用内訳(40名の場合)

参考までに、今回かかった費用の内訳を公開する。

レギュラープラン(40名分) 264,000円
飲み放題プラン1(40名分) 110,000円
宮崎牛オプション 30,000円
追加テント(雨天対策) 15,000円
合計 419,000円

1人あたり約10,500円。居酒屋の送別会と比べても、そこまで高くない。むしろ、思い出に残る価値を考えると安いくらいだ。

予約時の注意点とコツ

実際に予約して分かった重要なポイントがある。

1. 早めの予約が必須

特に春〜秋は予約が埋まりやすい。最低でも1ヶ月前には連絡すべき。

2. 平日がお得

土日より平日の方が予約も取りやすく、場合によっては交渉の余地もある。

3. 事前の打ち合わせを大切に

電話で詳細を相談できる。この時に特別な要望(今回の車椅子対応など)を伝えると、きちんと対応してくれる。

BBQパーティーの様子

まとめ:価格以上の価値があるかどうか

正直、最初は「BBQにこんなにお金をかけるなんて...」と思っていた。

でも、実際に体験してみて考えが変わった。

これは単なるBBQサービスではない。思い出を作るプロフェッショナルサービスだ。

部長の涙、若手社員の笑顔、普段は交流のない部署同士の会話。会社の駐車場という日常の場所が、特別な空間に変わった。

ただし、誰にでも勧められるわけではない。価格、規模、目的。これらをしっかり検討した上で、「特別な思い出を作りたい」という明確な目的がある人にこそ、価値があるサービスだと感じた。

あの日、部長は定年後も「あのBBQは忘れられない」と連絡をくれる。

それが、このサービスの本当の価値なのかもしれない。