新会社設立3日目で給油カードを手に入れた私が経費削減できた理由とは?ETC協同組合ガソリンカードの真実
会社を設立してわずか3日。ガソリンスタンドで現金を出しながら、経理処理の面倒さに頭を抱えていた私。領収書の山、小銭の管理、従業員への仮払い精算...。「このままじゃ本業に集中できない」そう思っていた矢先、ある組合系ガソリンカードの存在を知ったのです。
正直、「新会社でカードなんて作れるわけがない」と半信半疑でした。しかし、申し込みから10日後、私の手元には念願の給油専用カードが。これが私の経営スタイルを一変させることになるとは、この時はまだ知りませんでした。
ETC協同組合のガソリンカードとは?驚きの仕組みを解説
ETC協同組合が提供するガソリンカードは、一般的な法人クレジットカードとは根本的に異なります。最大の特徴は、クレジット会社の審査を必要としないという点。これは組合系カードならではの仕組みによるものです。
なぜクレジット審査なしで発行できるのか
通常のクレジットカードは、信用情報機関への照会や財務状況の審査が必須です。しかし、ETC協同組合のガソリンカードは組合員向けのサービスとして提供されるため、組合独自の基準で発行が可能なのです。
組合に加入する際には審査がありますが、これは主に事業実態の確認が中心。設立間もない企業や個人事業主でも、事業を営んでいることが確認できれば加入できる可能性が高いのです。
実際の申し込みで必要だったもの
- 履歴事項全部証明書(6ヶ月以内のコピー)
- 代表者の運転免許証コピー
- 車検証のコピー
- 出資金10,000円(退会時返金)
たったこれだけ。決算書も財務諸表も不要でした。書類を揃えるのに半日もかかりませんでした。
使ってわかった!経費削減効果の実態
カードを手にしてから6ヶ月が経過しました。当初は「現金払いと大して変わらないのでは?」と思っていましたが、実際の数字を見て驚きました。
具体的な削減効果(当社の場合)
| 項目 | 導入前 | 導入後 | 削減額/効果 |
|---|---|---|---|
| 経理処理時間(月間) | 約12時間 | 約2時間 | 10時間削減 |
| 仮払い精算の手間 | 週3回程度 | 0回 | 完全解消 |
| 領収書管理 | 個別管理 | 一括請求書 | 大幅簡素化 |
| 資金繰り | 都度現金支出 | 月末締め翌月末払い | キャッシュフロー改善 |
特に経理処理時間の削減は想像以上でした。月末に届く一括請求書を処理するだけで済むため、日々の細かい作業から解放されたのです。
実際に使って感じたメリット・デメリット
良かった点
予想以上に便利だったのが、従業員への貸与の簡単さです。必要枚数を申請すれば複数枚発行可能で、それぞれの利用明細も一括で管理できます。営業車を複数台運用している当社にとって、これは大きなメリットでした。
- 審査の速さ:申込から10日程度で手元に到着
- 手数料無料:発行手数料、年会費、事務手数料すべて0円
- 全国のENEOSやJOMOで利用可能:使える店舗数が多い
- 組合価格での給油:毎月末に算出される組合価格が適用
気になった点
一方で、使い始めて気づいた制約もありました。
- 高速道路での給油は価格が異なる:通常の組合価格が適用されない
- 組合加入が必須:出資金1万円が必要(退会時返金)
- 審査で断られる可能性もある:すべての申込が通るわけではない
- 価格は後決め方式:事前に正確な金額がわからない
特に価格の後決め方式については、最初は不安でした。しかし、実際の請求を見ると市場価格と大きな乖離はなく、むしろ安定していることがわかりました。
他社サービスとの徹底比較
ETC協同組合のガソリンカードを検討する際、他の選択肢も調べました。主要な2社と比較した結果をまとめます。
| 項目 | ETC協同組合 | A社法人カード | B社ガソリンカード |
|---|---|---|---|
| 新会社での作りやすさ | ◎ | △ | ○ |
| 年会費 | 無料 | 11,000円/年 | 無料(条件付) |
| 発行手数料 | 無料 | 無料 | 1,100円/枚 |
| 審査基準 | 組合独自基準 | クレジット審査 | クレジット審査 |
| 利用可能店舗 | ENEOS/JOMO | 全国のGS | 特定チェーンのみ |
| 価格設定 | 組合価格(後決め) | 店頭価格 | 契約価格 |
| 必要書類 | 少ない | 多い | 普通 |
この比較からわかるように、新会社や個人事業主にとってはETC協同組合が最も始めやすい選択肢と言えるでしょう。
申し込みから発行までの実際の流れ
私が実際に経験した申込プロセスを時系列でお伝えします。
1日目:オンライン申込
公式サイトの申込フォームに必要事項を入力。所要時間は約15分。入力項目は基本的な会社情報と希望カード枚数程度で、複雑な項目はありませんでした。
3日目:書類送付の案内メール
申込確認のメールが届き、必要書類の詳細案内を受けました。PDFでの送付も可能とのことで、スキャンして即日返送しました。
5日目:組合加入審査通過の連絡
思っていたより早く審査結果の連絡が。出資金の振込案内も同時に受けました。
7日目:出資金振込
指定口座に1万円を振込。この出資金は退会時に返金されるため、実質的な預け金です。
10日目:カード到着
簡易書留でカードが到着。同封されていた利用ガイドもわかりやすく、すぐに使い始められました。
こんな企業に特におすすめ
半年以上使ってみて、このカードが特に向いているのは以下のような企業だと感じました。
- 設立3年未満の新会社:クレジット審査が通りにくい時期でも作れる
- 営業車を複数台運用している企業:カードの複数枚発行で管理が楽に
- 経理処理を効率化したい企業:一括請求で大幅な時間削減
- 個人事業主から法人成りした企業:法人としての信用がまだ低い段階でも可能
- 資金繰りを改善したい企業:後払いでキャッシュフローが改善
利用時の注意点とコツ
実際に使ってみてわかった、上手に活用するためのポイントをまとめました。
価格変動への対処法
後決め方式のため、月によって単価が変動します。私の場合、過去6ヶ月の平均を見ると、市場価格より1リットルあたり2〜3円安い傾向にありました。ただし、原油価格が急騰した月は市場価格とほぼ同じでした。
高速道路での給油について
高速道路のSAでは組合価格が適用されないため、可能な限り一般道で給油するようにしています。長距離移動の際は、事前に給油計画を立てることが重要です。
利用明細の活用
月次で届く利用明細には、各カードごとの利用状況が詳細に記載されています。これを活用して、車両ごとの燃費管理や異常な利用がないかのチェックも行えます。
よくある疑問と回答
Q: 本当に新会社でも作れるの?
A: はい、実際に私も設立直後に作れました。ただし、事業実態の確認はあるので、ペーパーカンパニーでは難しいでしょう。
Q: 組合を退会したらどうなる?
A: カードは返却することになりますが、出資金1万円は全額返金されます。私の知人は別の理由で退会しましたが、問題なく返金されていました。
Q: 個人事業主でも申し込める?
A: 可能です。確定申告書の写しなど、事業を営んでいることを証明する書類があれば申込できます。
Q: 審査に落ちることもある?
A: あります。組合独自の基準があるため、すべての申込が通るわけではありません。ただ、一般的なクレジット審査よりは通りやすい印象です。
導入後の変化と今後の展望
ガソリンカード導入から半年、当社の業務効率は確実に向上しました。最も大きな変化は、経理担当者の残業時間が月平均15時間減少したこと。これにより、より戦略的な業務に時間を割けるようになりました。
また、従業員からも「立替精算の手間がなくなって助かる」「小銭を用意する必要がなくなった」といった声が上がっています。些細なことのようですが、日々の業務においてこうしたストレスの軽減は、生産性向上につながっています。
まとめ:新会社こそ検討すべき選択肢
設立間もない企業にとって、信用力不足は大きな課題です。通常のクレジットカードが作れず、現金管理に追われる日々は、本来注力すべき事業成長の妨げになります。
ETC協同組合のガソリンカードは、そんな新会社の強い味方となるサービスです。クレジット審査を経ずに後払いシステムを導入できるという点だけでも、検討する価値は十分にあるでしょう。
もちろん、万能なサービスではありません。高速道路での価格差や後決め方式など、理解しておくべき点もあります。しかし、これらのデメリットを考慮しても、新会社や個人事業主にとってのメリットは大きいと感じています。
経費精算に追われる日々から解放され、本業に集中できる環境を作る。それが結果的に事業成長につながるのではないでしょうか。
私のように、経費管理に悩む経営者の方の参考になれば幸いです。事業の成長段階に応じて、最適な支払い方法を選択することが、持続的な成長への第一歩となるはずです。