【衝撃】賃貸でも後悔しない。3ヶ月使って分かったFlassa 1Jの「想定外すぎる弱点」と、それでも手放せない理由
朝6時。またやってしまった。
ゴミ出しに行こうとドアを開けた瞬間、バタンという音とともに締め出された。パジャマ姿、財布もスマホも部屋の中。管理会社が開く9時まで、マンションのロビーで3時間も待機することになった。
これが3回目だった。
「もう限界だ」と思って導入したのが、今回レビューする原状回復型スマートロック「Flassa 1J」だ。結論から言うと、想像以上に問題点があった。しかし、なぜか手放せない。

予想外だった「音」の問題
設置して最初の夜、隣人から苦情が来た。
「夜中にピピピッという電子音が聞こえる」と。確かに、Flassa 1Jは認証時に電子音が鳴る。音量調節機能はない。深夜帰宅が多い私にとって、これは盲点だった。
メーカーに問い合わせたところ、「音を消す機能は搭載していない」との回答。結局、認証音が鳴った後すぐにドアを閉める習慣をつけることで、なんとか近所迷惑を最小限に抑えている。
指紋認証の「湿度問題」
雨の日、買い物帰りの濡れた手で指紋認証を試みた。10回やっても認証されない。結局、暗証番号で解錠した。
調べてみると、指紋センサーは湿度に弱いらしい。梅雨時期は特に顕著で、認証成功率は体感で30%程度まで下がった。手を拭けば解決するが、両手に荷物を持っている時はそれも難しい。
| 条件 | 認証成功率(体感) | 備考 |
|---|---|---|
| 通常時 | 95% | ほぼ問題なし |
| 手が濡れている | 30% | ほぼ使えない |
| 極度に乾燥 | 70% | 冬場に多い |
| 手袋着用時 | 0% | 当然だが認証不可 |
電池切れの恐怖と救世主USB-C
ある朝、いつものように指紋をかざすと、無反応。暗証番号でも、ICカードでも反応しない。電池切れだった。
幸い、Flassa 1JにはUSB-C端子での非常給電機能がある。モバイルバッテリーを接続すれば一時的に動作する。この時ばかりは、この機能に救われた。
ただし、電池残量を事前に確認する方法がない。アプリ連携もないため、突然の電池切れは避けられない。今は3ヶ月ごとに強制交換というルールを自分に課している。
他社製品との比較で見えた意外な強み
同価格帯のスマートロックと比較してみた。
| 製品名 | 価格(税込) | 原状回復 | 指紋認証 | アプリ連携 | 電池寿命 |
|---|---|---|---|---|---|
| Flassa 1J | 64,680円 | ◎対応 | ◎100指紋 | ×なし | △約6ヶ月 |
| SwitchBot Lock Pro | 18,980円 | ○対応 | ×別売り | ◎あり | ○約8ヶ月 |
| Qrio Lock Q-SL2 | 25,300円 | ○対応 | ×なし | ◎あり | ◎約1年 |
価格は圧倒的に高い。しかし、指紋認証が本体に内蔵されている点は大きな魅力だ。SwitchBotの指紋認証パッドは別売りで15,980円。合計すると34,960円になる。
さらに、Flassa 1JのICカード200枚登録は他社の追随を許さない。シェアハウスや民泊運営には最適だろう。

設置で判明した「原状回復」の真実
「原状回復型」という売り文句に惹かれて購入したが、実際は100%元通りにはならない。
両面テープは確かに強力だ。3ヶ月使っても全くズレない。しかし、これが問題でもある。試しに少し剥がしてみたところ、ドアの塗装が微妙に変色していた。完全に剥がした時のダメージが心配だ。
また、ドア厚が51mm以下の場合は埋込型マグネットの使用が必要になる。これは明らかに穴を開ける作業だ。「原状回復」とは言い難い。
意外な利便性「縦横自在」の実力
室内機は縦でも横でも設置できる。最初は縦に設置していたが、横の方が操作しやすいことに気づいた。
ただし、横設置には別売りの横型バックパネルが必要。これがまた5,000円ほどする。最初から両方付属していれば良いのにと思う。
3ヶ月使って分かった「本当の価値」
締め出し回数:0回
これだけで、すべての欠点が許せてしまう。朝のゴミ出し、コンビニへの買い物、宅配便の受け取り。すべてが手ぶらでできる解放感は、体験しないと分からない。
特に良いのは、暗証番号・指紋・ICカードの3重のバックアップだ。指紋認証が使えない時は暗証番号、暗証番号を忘れた時はICカード。どれか1つは必ず使える安心感がある。
購入前に知っておくべき5つの真実
- 音は消せない - 深夜の帰宅が多い人は要注意
- 濡れた手では指紋認証不可 - 雨の日対策は必須
- 電池残量は分からない - 定期交換がおすすめ
- アプリ連携なし - リモート解錠は不可能
- 完全な原状回復は難しい - 退去時のリスクは残る
それでも私が使い続ける理由
先日、友人がうちに泊まりに来た。深夜3時にコンビニへ行きたいと言い出した。
「鍵貸して」と言われ、指紋を登録した。5秒で完了。物理的な鍵の受け渡しは不要。翌朝、指紋データを削除。これも5秒。
この瞬間、Flassa 1Jの本質的な価値に気づいた。これは単なる「鍵」ではない。「アクセス権限を自在に管理できるシステム」なのだ。

結論:完璧ではないが、生活を変える
64,680円は決して安くない。欠点も多い。
でも、もし今Flassa 1Jが壊れたら、私は迷わずもう一度購入する。なぜなら、「鍵を持たない生活」には、もう戻れないから。
締め出しの恐怖から解放され、友人への鍵の貸し借りも簡単。これらの価値は、金額では測れない。
ただし、万人におすすめできる製品ではない。静かな環境に住んでいる人、アプリでの遠隔操作が必須の人、完璧な原状回復を求める人には向かない。
でも、もしあなたが私のように「締め出し経験者」なら、この製品は人生を変えるかもしれない。少なくとも私の人生は、確実に変わった。