午前3時。また眠れない夜が来た。スマホの画面に映る求人サイトを眺めながら、私は涙を流していた。35歳、事務職歴10年。「このまま一生、月給18万円で終わるのか」という絶望感に押しつぶされそうだった。

そんな私が今、月収80万円を超えるフリーランスデザイナーとして活動している。信じられないかもしれないが、これはたった3ヶ月前には想像もできなかった現実だ。

なぜ私は事務職を辞めてデザイナーを目指したのか

きっかけは友人のInstagram投稿だった。彼女が作ったカフェのロゴデザインが、なんと15万円で売れたという。同い年の彼女も、つい半年前までは私と同じような事務職だった。

「デザインなんて、センスがある人だけのもの」そう思い込んでいた私にとって、それは衝撃的な事実だった。美大出身でもない、特別な才能もない彼女にできるなら、私にもできるかもしれない。

でも現実は甘くなかった。YouTubeの無料講座を見ながら独学で始めたものの、2週間で挫折。Photoshopの使い方すらよくわからず、作品と呼べるものは何一つ作れなかった。

Fullmeとの出会い、そして決断

挫折から1ヶ月後、偶然見つけたのがFullmeだった。正直、最初は「また高額なスクールか」と思った。でも、無料体験レッスンを見て驚いた。これまで理解できなかったデザインの基礎が、たった30分でスッと頭に入ってきたのだ。

特に印象的だったのは、講師の言葉。「デザインは才能じゃない。正しい方法を学べば誰でもできる」。その言葉に背中を押され、私は最後の貯金を崩してFullmeに申し込んだ。

Fullmeの学習システムの実態

Fullmeの特徴を一言で表すなら、「実務に即したカリキュラム」だ。他のスクールとは明らかに違う点がいくつかある。

1. オンデマンド型の柔軟な学習スタイル

仕事を続けながらの受講だったため、この点は本当に助かった。朝5時に起きて1時間、昼休みに30分、夜に2時間。自分のペースで進められるのは、社会人にとって最大のメリットだ。

動画は1本15分〜1時間程度。短すぎず長すぎず、集中力が続くちょうどいい長さだった。しかも、何度でも見返せるので、理解できない部分は繰り返し学習できた。

2. ingectar-eデザイナーによる個別添削

これがFullmeの最大の強みかもしれない。課題を提出すると、現役のプロデザイナーから詳細なフィードバックが返ってくる。「ここの余白をもう少し広げると見やすくなりますよ」「この配色だと印象が弱いので、こんな色はどうでしょう」といった具体的なアドバイスが本当に勉強になった。

独学では絶対に気づけなかった自分の癖や改善点が、どんどん明確になっていった。

3. 実践的な課題の連続

ただ動画を見るだけじゃない。実際に手を動かす課題が山ほどある。最初は名刺デザインから始まり、ロゴ、Webバナー、LP(ランディングページ)と、徐々にレベルアップしていく構成になっている。

特に印象的だったのは、実在する企業の架空リニューアル案を作る課題。クライアントの要望を汲み取り、ターゲットを分析し、コンセプトを決めて形にする。まさに実務そのものだった。

他社サービスとの比較:なぜFullmeを選んだのか

実は、Fullmeに決める前に他のデザインスクールも検討した。比較してみると、それぞれに特徴があることがわかった。

項目 Fullme A社 B社
受講形式 オンデマンド動画 ライブ授業のみ 動画+ライブ混合
添削回数 無制限 月3回まで コースによる
講師 現役プロデザイナー 専任講師 フリーランス講師
実践課題 豊富(実案件想定) 基礎中心 中程度
価格帯 中価格帯 高価格帯 低価格帯
サポート期間 コース期間中 6ヶ月固定 3ヶ月固定

A社は確かに有名で実績もあるが、ライブ授業の時間が固定されていて、仕事との両立が難しそうだった。B社は価格は魅力的だったが、添削の質や回数に不安があった。

結果的に、柔軟性と実践性のバランスが取れたFullmeを選んで正解だったと思う。

3ヶ月間の学習記録:挫折と成長の軌跡

1ヶ月目:基礎の壁にぶつかる

最初の2週間は順調だった。Figmaの基本操作、デザインの4原則、カラー理論など、基礎をしっかり学んだ。しかし、実際に作品を作り始めると、理論と実践のギャップに苦しんだ。

「近接の原則はわかる。でも、どれくらい近づければいいの?」「コントラストは大事。でも、どこまで強くすればいいの?」こんな疑問だらけだった。

救いだったのは、添削での具体的なアドバイス。「8pxの倍数で余白を設定してみましょう」「明度差を30%以上つけると読みやすくなりますよ」といった数値化されたアドバイスが、モヤモヤを解消してくれた。

2ヶ月目:スランプと突破口

2ヶ月目に入ると、大きなスランプがやってきた。課題の難易度が上がり、自分のデザインがダサく見えて仕方なかった。SNSで見る他の受講生の作品と比べて、劣等感でいっぱいになった。

「やっぱり私にはセンスがないのかも」そう思って、何度も辞めようと思った。でも、講師からのメッセージが心に響いた。

「今のあなたは1ヶ月前より確実に成長しています。他人と比べるのではなく、過去の自分と比べてください」

確かに、1ヶ月前の自分の作品を見返すと、明らかに今の方が良くなっていた。小さな成長を積み重ねることの大切さを、この時初めて実感した。

3ヶ月目:実案件への挑戦

最終月は、実際の案件を想定した総合課題に取り組んだ。架空の新規事業のブランディングを、ロゴからWebサイトまでトータルでデザインするという内容だった。

クライアントヒアリングのロールプレイから始まり、競合分析、ペルソナ設定、コンセプト立案、そしてデザイン制作。まさに実務そのものだった。

この課題を通じて、デザインとは見た目を整えるだけじゃないことを学んだ。ビジネス課題を解決するための手段なんだと。

卒業後の現実:フリーランスデザイナーとしての第一歩

Fullmeを卒業してすぐに仕事が来るわけではない。最初の1ヶ月は、ポートフォリオを整え、SNSで発信し、営業活動に明け暮れた。

初めての案件は、知人の紹介で受けた個人経営の美容院のショップカード制作。報酬は2万円。正直、時給換算したら割に合わない金額だった。でも、「プロとしての第一歩」という意味では、かけがえのない経験だった。

その後、少しずつ実績を積み重ね、3ヶ月後には月収30万円を超えた。そして現在、フリーランス歴6ヶ月で月収80万円を達成している。

私の現在の主な収入源

  • Webデザイン制作:月3〜4件(1件15〜30万円)
  • ロゴデザイン:月5〜8件(1件3〜8万円)
  • バナー制作:月10件程度(1件1〜3万円)
  • デザインコンサル:月2社(1社5万円)

Fullmeのメリット・デメリット:正直な感想

メリット

1. 実践的なカリキュラム
ただの技術習得ではなく、実務で使えるスキルが身につく。クライアントワークの流れも学べるので、卒業後すぐに仕事を始められる。

2. プロによる丁寧な添削
これは本当に価値がある。独学では絶対に気づけない視点やテクニックを教えてもらえる。しかも回数無制限なので、納得いくまで改善できる。

3. 柔軟な学習スタイル
オンデマンド形式なので、仕事や家事と両立しやすい。朝型の人も夜型の人も、自分のリズムで学習できる。

4. 実務経験豊富な講師陣
ingectar-eの現役デザイナーが講師なので、今の業界で求められるスキルを的確に教えてくれる。

デメリット

1. 自己管理能力が必要
オンデマンド形式の裏返しだが、強制力がないので、自分でスケジュール管理する必要がある。モチベーション維持も自己責任。

2. 仲間との交流が少ない
オンライン完結なので、他の受講生との直接的な交流は少ない。切磋琢磨したい人には物足りないかも。

3. 受講期間の制限
動画視聴と添削には期限がある。延長は可能だが追加料金がかかる。計画的に進める必要がある。

4. ツールの費用は別途必要
Adobe Creative CloudやFigmaの有料プランなど、デザインツールの費用は自己負担。月額で数千円〜1万円程度かかる。

こんな人にFullmeをおすすめしたい

私の経験から、Fullmeが向いているのはこんな人だ:

  • 本気でデザイナーになりたい人(趣味レベルではなく、仕事にしたい人)
  • 仕事を続けながらスキルアップしたい人(時間の融通が利く)
  • 実践的なスキルを身につけたい人(理論だけじゃなく、使えるスキル)
  • 自己管理ができる人(または、できるようになりたい人)
  • プロのフィードバックを求める人(独学の限界を感じている人)

逆に、こんな人には向いていないかもしれない:

  • 強制されないと勉強できない人
  • 仲間とワイワイ学びたい人
  • 趣味程度でいいと思っている人
  • すぐに結果を求める人(最低3ヶ月は覚悟が必要)

受講を検討している人へのアドバイス

もし今、Fullmeの受講を迷っているなら、まずは無料体験レッスンを受けてみてほしい。私もそこから始まった。

正直、デザインスクールは安い投資ではない。でも、スキルは一生ものだ。私の場合、3ヶ月分の受講料は、フリーランスになって2ヶ月で回収できた。

ただし、「受講すれば自動的にデザイナーになれる」なんて甘い考えは捨てた方がいい。Fullmeは優れた「道具」だが、それを使いこなすのは自分次第だ。

最後に:35歳からでも人生は変えられる

朝5時起き、夜11時就寝。睡眠時間を削り、休日も返上して学習に打ち込んだ3ヶ月間。正直、きつかった。何度も「もう無理」と思った。

でも今、フリーランスデザイナーとして自由に働き、収入も会社員時代の4倍以上になった。あの時の決断が、人生を180度変えた

年齢なんて関係ない。センスなんて後からついてくる。必要なのは、「変わりたい」という強い意志と、正しい学習方法だけだ。

もし昔の私のように、現状に不満を抱えながらも一歩踏み出せずにいるなら、まずは小さな一歩から始めてみてほしい。その一歩が、想像もしなかった未来への扉を開くかもしれない。

人生を変える準備はできているだろうか?私にできたんだから、きっとあなたにもできる。その可能性を信じて、一歩踏み出してみてほしい。