朝6時、会社の最寄り駅で足が止まった。胃が痛い、息が苦しい...そして私は弁護士に電話をかけていた
朝6時、会社の最寄り駅のホームに立っていた私の足が、まるで地面に根を張ったように動かなくなった。胃の奥から込み上げてくる吐き気、胸を締め付ける息苦しさ。これがもう3週間も続いていた。
「今日こそは...」そう思いながらスマホを取り出し、保存していた番号に震える指で電話をかけた。相手はガイア法律事務所の退職代行サービス。弁護士が朝7時から対応してくれるという、私にとって最後の希望だった。
なぜ私は退職代行を選んだのか
IT企業で働いて5年目。最初の3年は充実していたが、部署異動後の上司との相性が最悪だった。「お前みたいな無能は会社にいらない」「損害賠償請求するぞ」といった言葉を毎日浴びせられ、精神的に追い込まれていた。
退職を申し出ても「今辞めたら訴える」「引き継ぎが終わるまで最低3ヶ月は必要」と脅され、自力での退職は不可能だと悟った。そこで退職代行サービスを探し始めたが、正直どこも似たような内容で迷っていた。
ガイア法律事務所を選んだ3つの理由
1. 弁護士が直接対応する安心感
多くの退職代行業者は一般企業が運営しているが、ガイア法律事務所は弁護士法人が運営している。これは法的トラブルが発生した際の対応力が全く違う。実際、私の場合も会社側が「損害賠償」をちらつかせてきたが、弁護士が対応することで一切の脅しが止まった。
2. 料金体系が明確で追加料金なし
料金プランは3つあり、私は55,000円のアフターフォロー付きプランを選んだ。最初は高いと思ったが、退職後の書類請求や離職票の受け取りまでフォローしてくれることを考えると妥当だった。
3. 即日退職が本当に可能だった
「即日退職可能」を謳う業者は多いが、実際は「退職の意思を即日伝える」だけで、結局2週間は出社が必要なケースが多い。しかしガイア法律事務所は、有給消化や欠勤扱いなど法的に問題ない形で本当にその日から出社しなくて済む方法を提案してくれた。
他社サービスとの詳細比較
実際に検討した3社を比較してみた。
| サービス名 | 運営元 | 料金 | 対応時間 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ガイア法律事務所 | 弁護士法人 | 25,300円〜77,000円 | 7:00〜23:00 | 法的交渉可能、未払い賃金請求対応 |
| 退職代行SARABA | 労働組合 | 24,000円 | 24時間 | 労働組合運営、返金保証付き |
| 退職代行Jobs | 一般企業 | 27,000円〜29,000円 | 24時間 | 顧問弁護士監修、心理カウンセリング付き |
価格だけ見ればSARABAが最安値だが、私のようにパワハラや未払い残業代の問題を抱えている場合は、弁護士対応のガイア法律事務所一択だった。実際、退職時に未払い残業代約80万円を回収できたので、実質的にはプラスになった。
利用の流れと実際の体験
1. 初回相談(朝7時)
駅のホームから電話をかけると、5分以内に折り返しがあった。担当弁護士は落ち着いた声で状況を聞いてくれ、「今日から会社に行く必要はありません」と言ってくれた時、涙が止まらなかった。
2. 必要情報の提供(朝8時)
LINEで会社名、部署、上司の名前、退職理由などを送信。身分証明書の写真も送った。この時点で会社への連絡は全て弁護士が行うことが確定。
💡 重要ポイント:会社の就業規則や雇用契約書があると話がスムーズに進む。私は自宅にコピーがあったので、すぐに写真を送れた。
3. 会社への通知(朝9時)
始業時間になると同時に、弁護士から会社へ連絡。私の携帯には上司から20件以上の着信があったが、全て弁護士に転送。もう直接話す必要がないという安心感は言葉にできない。
4. 退職承認(同日午後3時)
会社側も弁護士が相手だと態度が変わり、あっさりと退職を承認。有給が25日残っていたので、それを全て消化する形で退職日が決定。

想定外だったトラブルと解決
順調に進んでいたが、退職から1週間後に問題が発生。会社から「貸与PCの中のデータを削除した」という言いがかりをつけられた。しかし、ガイア法律事務所のアフターフォローにより、弁護士が「証拠の提示」を求めたところ、会社側は黙ってしまった。
もし一般の退職代行業者だったら、この時点で自分で対応する必要があっただろう。55,000円のプランにして本当に良かったと思った瞬間だった。
未払い残業代の請求
退職が決まった後、弁護士から「未払い残業代はありませんか?」と聞かれた。実は毎日2〜3時間のサービス残業をしていたが、諦めていた。しかし、スマホに残していた退勤時刻のスクリーンショットを証拠として提出したところ、約80万円の未払い残業代を請求できることが判明。
成功報酬は回収額の25%だったので、手元には約60万円が入った。退職代行費用を差し引いても、大幅にプラスになった。
利用して分かったメリット・デメリット
メリット
- 精神的ストレスから即座に解放される
- 法的トラブルに巻き込まれる心配がない
- 未払い賃金なども同時に請求可能
- 会社からの連絡を全てシャットアウトできる
- 有給を確実に消化できる
デメリット
- 費用が他社と比べて高め
- 24時間対応ではない(7:00〜23:00)
- 同僚への挨拶ができない
- 私物の回収に時間がかかる場合がある
こんな人におすすめ
ガイア法律事務所の退職代行は、以下のような人に特におすすめだ:
✓ パワハラ・セクハラを受けている
法的措置も視野に入れた対応が可能
✓ 未払い残業代がある
退職と同時に請求できる
✓ 「損害賠償」などと脅されている
弁護士が法的に対応
✓ 確実に退職したい
弁護士の交渉力は一般業者とは別格
逆に、円満退職が可能で特にトラブルもない場合は、もっと安価なサービスでも十分かもしれない。
利用前に準備しておくべきこと
私の経験から、スムーズに退職するために準備しておくと良いものをリストアップした:
- 就業規則・雇用契約書のコピー
- 給与明細(直近3ヶ月分)
- 残業の証拠(タイムカード、メール、写真など)
- パワハラの証拠(録音、メール、日記など)
- 私物のリスト
- 引き継ぎ資料(可能な範囲で)
退職から3ヶ月後の今
あの朝、駅のホームで立ち尽くしていた自分が嘘のようだ。今は新しい職場で、人間関係も良好な環境で働いている。朝起きて「会社に行きたくない」と思うことがなくなった。
退職代行を使うことに罪悪感を感じる人もいるかもしれない。私も最初はそうだった。でも、自分の心と体を守ることは、何よりも大切だ。会社は代わりの人材を見つければいいだけだが、あなたの人生は一度きりだ。
最後に伝えたいこと
退職代行サービスは「逃げ」ではない。むしろ、自分の人生を取り戻すための勇気ある一歩だ。私の場合、もっと早く利用すればよかったと後悔している。3週間も駅で立ち尽くす必要はなかった。
もしあなたが今、会社に行くのが辛くて仕方ないなら、一度相談だけでもしてみてほしい。相談は無料だし、強引な勧誘もなかった。選択肢があることを知るだけでも、心が軽くなるはずだ。
人生は長い。たった一つの会社に縛られる必要はない。あなたの幸せを最優先に考えて行動することは、決して間違いではない。
