義父の77歳の誕生日当日、私は震える手で大きな包みを抱えていた。「これで本当に喜んでもらえるのか」という不安と、「もう後には引けない」という覚悟が入り混じっていた。

包みを開けた瞬間、普段は無口で感情を表に出さない義父の目から、一筋の涙がこぼれた。そして次の瞬間、声を上げて泣き始めたのだ。

なぜ私は「名前の詩」を選んだのか

正直に告白すると、喜寿のプレゼント選びには本当に困っていた。77歳の男性に何を贈れば良いのか、まったく見当がつかなかったのだ。

健康グッズ?すでに山ほど持っている。
旅行券?コロナ以降、出不精になってしまった。
高級食材?糖尿病の食事制限がある。

そんな時、偶然SNSで見かけたのが「名前の詩」だった。最初は「なんだこれ、古臭い」と思った。でも、実際の作品を見て考えが変わった。

実際に注文してみて分かった真実

注文プロセスは想像以上にシンプルだった。必要なのは名前と、どんなメッセージを込めたいかという簡単な要望だけ。

私が選んだのは「ご夫婦のお名前につがいのふくろう」(18,700円)。義父と義母、二人の名前を使った詩を作ってもらうことにした。

制作期間と対応の実態

公式サイトでは「7~10日でお届け」とあったが、実際は注文から6日で到着した。梱包も丁寧で、額縁に傷一つなかった。

ただし、ここで一つ注意点がある。繁忙期(母の日、父の日、敬老の日前後)は通常より時間がかかることがあるそうだ。私の友人は母の日直前に注文して、2週間待たされたと言っていた。

開封の瞬間、起きた予想外の展開

誕生日当日、家族全員が集まった席で義父にプレゼントを渡した。正直、「ありがとう」くらいの反応を期待していた程度だった。

ところが、包みを開けて作品を見た瞬間、義父の表情が変わった。自分と妻の名前が美しい詩になっているのを見て、声を詰まらせたのだ。

「俺たち夫婦の50年が、この詩に込められているようだ」

そう言いながら、義父は涙を流した。普段は「男は泣くもんじゃない」が口癖の義父が、である

他社サービスとの比較で見えてきた違い

実は注文前に、同じような名前の詩を作る3つのサービスを比較検討していた。その結果を表にまとめてみた。

サービス名 名前の詩(工芸村) A社 B社
価格帯 18,700円~24,200円 15,000円~30,000円 25,000円~40,000円
納期 7~10日 14日~21日 10日~14日
絵柄の種類 10種類以上 5種類 8種類
修正対応 初回無料 有料(3,000円~) 2回まで無料
額縁込み 別料金

価格だけ見ればA社の方が安いが、額縁が別料金で、結局同じくらいの金額になる。B社は高級路線だが、正直そこまでの差は感じられなかった。

実際に飾ってみて分かった意外な効果

贈った名前の詩は、現在義父母の家のリビングに飾られている。訪れる親戚や友人が必ず「これは何?」と聞いてくるそうだ。

そのたびに義父は嬉しそうに説明し、「息子の嫁からもらった」と自慢げに話す。これが予想外の副産物だった。私と義父の関係が、このプレゼントをきっかけに一気に近くなったのだ。

3ヶ月後に起きた変化

プレゼントから3ヶ月経った今、義父母の家を訪れるたびに、必ずその詩の前で立ち止まる。そして義母が「毎朝この詩を見て、今日も頑張ろうって思うのよ」と話してくれた。

ただの装飾品ではなく、日々の生活に寄り添う存在になっていたのだ。

正直な感想:良かった点と改善してほしい点

本当に良かったと思う点

  • 世界に一つだけのオリジナル作品である満足感
  • プロの書家による美しい文字
  • 額縁込みの価格設定でわかりやすい
  • 梱包が丁寧で贈り物として完璧
  • 詩の内容が想像以上に心に響く

正直、ここは改善してほしい

  • サンプル画像がもう少し多いと選びやすい
  • 文字数制限(9文字や15文字)が意外とシビア
  • 送料が別途かかる(800円~1,200円)
  • 繁忙期の納期が読めない

こんな人には向いていないかもしれない

正直に言うと、このサービスは万人向けではない。

  • モダンでスタイリッシュなインテリアにこだわる人
  • 即日や翌日配送を求める人
  • 1万円以下で済ませたい人
  • デジタルギフトを好む人

特に若い世代へのプレゼントとしては、少し古風すぎるかもしれない。実際、私の弟(30代)は「自分がもらったら困る」と正直に言っていた。

失敗しないための5つのポイント

実際に注文して、贈って、その後の反応も見た私から、失敗しないためのアドバイスをまとめてみた。

  1. 名前の文字数を事前に確認:プランによって文字数制限が異なる
  2. 相手の好みの色や動物を把握:絵柄選びで迷わないように
  3. 余裕を持った注文:最低でも2週間前には注文する
  4. メッセージカードも一緒に:詩だけでなく、自分の言葉も添える
  5. 飾る場所を想定:サイズ選びの参考に

結論:高齢者へのプレゼントに悩んでいるなら

77歳の義父を号泣させた「名前の詩」。正直、注文する時は半信半疑だった。「こんなので本当に喜ぶのか?」と。

でも、実際に贈ってみて分かった。高齢者が本当に喜ぶのは、高価なものではなく、心がこもったものなのだと。そして、名前という最も個人的なものを使った詩は、まさにそれを体現していた。

ただし、これは私の義父の場合。すべての高齢者が同じように反応するとは限らない。相手の性格や好みをよく考えて選ぶことが大切だ。

もし今、高齢の親や祖父母へのプレゼントに悩んでいるなら、一度検討してみる価値はあると思う。少なくとも、私は贈って本当に良かったと思っている。

義父の涙を見た瞬間、このプレゼントの本当の価値を理解した。それは単なる詩ではなく、家族の絆を形にしたものだったのだ。