「ママ、外国の先生こわい...」

初めてのオンライン英会話レッスンで、3歳の娘が画面の前で泣き出した。フィリピン人の先生の顔を見た瞬間、恐怖で固まってしまったのだ。

それから2ヶ月後、同じ娘が「今日はJoymie先生?楽しみ!」と毎回レッスンを心待ちにしている。この劇的な変化をもたらしたのが、ハッチリンクジュニアという子供専門のオンライン英会話サービスだった。

なぜハッチリンクジュニアを選んだのか

正直に言うと、最初は月額3,300円という価格に惹かれた。他社と比べて特別安いわけではないが、兄弟でアカウントを共有できるという点が決め手になった。

我が家には5歳の長男もいる。2人分の英会話レッスンを別々に申し込むと、月謝だけで1万円を超えてしまう。でもハッチリンクジュニアなら、月8回プラン(4,800円)で兄妹2人が週1回ずつレッスンを受けられる。

実際に使ってみて分かった特徴

CATメソッドという独自の教授法

ハッチリンクジュニアの最大の特徴は、CAT(Curious・Act・Tell)メソッドだ。これは子供の好奇心を引き出し、身体を動かしながら英語を学び、最終的に自分の言葉で話せるようになることを目指す教授法。

例えば、動物の単語を学ぶ時:

  • Curious(5分):先生が動物の鳴き声や動きをして、子供に「What's this?」と問いかける
  • Act(10分):一緒に動物の真似をしながら単語を練習
  • Tell(10分):「I like dogs because...」のように、自分の好きな動物について話す

このメソッドのおかげで、娘は25分間飽きることなくレッスンに集中できている。

講師の質に驚いた

フィリピン・バコロド市は「微笑みの町」と呼ばれる学園都市。ここで厳しい審査を通過した講師陣が揃っているという。

実際、これまで10人以上の先生のレッスンを受けたが、どの先生も子供の扱いがうまい。泣いている子供を笑顔にする魔法のような技術を持っている。

特に印象的だったのは、採用プロセスの厳格さだ:

  • 書類審査・2度の面接・デモ授業
  • OJT研修30時間
  • 実地研修50時間

この研修時間の長さが、講師の質の高さに直結していると感じる。

他社サービスとの比較

ハッチリンクジュニアを選ぶ前に、実は他のサービスも試してみた。その比較結果を表にまとめた。

項目 ハッチリンクジュニア リップルキッズパーク DMM英会話キッズ
月額料金(週1回) 3,300円 3,300円 3,240円
対象年齢 3歳~18歳 3歳~高校生 3歳以上
家族共有 ◎可能 ○可能 ×不可
講師の国籍 フィリピン・日本 フィリピン 多国籍
レッスン時間 25分 25分 25分
予約の取りやすさ ○良好 ○良好 ◎非常に良好
英検対策 ◎充実 ○あり ○あり
無料体験 2回 2回 2回

リップルキッズパークとの違い

リップルキッズパークも子供専門のオンライン英会話として有名だ。価格帯もほぼ同じで、サービス内容も似ている。

ただ、実際に両方を試してみると、ハッチリンクジュニアの方が幼児向けのカリキュラムが充実していると感じた。特に3~4歳の子供向けの歌やゲームを使ったレッスンは、ハッチリンクジュニアの方が豊富だった。

DMM英会話キッズとの違い

DMM英会話は大人向けサービスのイメージが強いが、実はキッズコースもある。講師の国籍が多様で、予約も取りやすい。

しかし、子供専門ではないため、講師によって子供への対応にばらつきがある。大人向けのレッスンが得意な先生に当たると、子供が退屈してしまうこともあった。

実際に使って感じたメリット

1. 英検対策が本格的

長男が英検5級を目指し始めた時、英検対策コースの充実度に驚いた。筆記試験対策だけでなく、面接対策まで対応している。日本人講師も在籍しているので、文法の説明を日本語で聞けるのも助かる。

2. イベントが豊富で飽きない

ハロウィンパーティー、クリスマスイベント、スピーチコンテストなど、年間を通じてイベントが開催される。通常レッスン以外でも英語に触れる機会があるのは嬉しい。

特に印象的だったのは、フィリピンの子供たちとの文通プロジェクト。娘が一生懸命英語で手紙を書く姿を見て、成長を実感した。

3. 新学習指導要領準拠コース

2025年4月から始まった「NEW HORIZON」準拠コースは、学校の英語学習と連動している。教科書の内容に沿ってレッスンが進むので、学校の成績アップにも直結する。

正直なデメリット

1. 人気講師の予約が取りにくい

お気に入りの先生ができると、その先生の予約を取るのが難しくなる。特に平日の夕方や週末は競争率が高い。

ただ、これは裏を返せば良い講師が多いということ。実際、「外れ」の先生に当たったことはほとんどない。

2. 通信環境に左右される

フィリピンとの通信なので、時々音声や映像が乱れることがある。台風シーズンは特に不安定になりやすい。

レッスンが成立しなかった場合は振替チケットがもらえるが、子供が楽しみにしていたレッスンが中断されるのは残念だ。

3. 教材の追加購入が必要な場合も

基本的にはオリジナル教材で進められるが、「Let's Go」シリーズなどの市販教材を使う場合は別途購入が必要。1冊3,000円程度なので、意外と出費がかさむ。

こんな家庭におすすめ

8ヶ月間使ってみて、ハッチリンクジュニアが特に向いているのは以下のような家庭だと感じた:

  • 兄弟姉妹がいる家庭:アカウント共有でコスパが良い
  • 3~6歳の幼児がいる家庭:幼児向けカリキュラムが充実
  • 英検対策をしたい家庭:専門コースと日本人講師のサポート
  • 親も一緒に学びたい家庭:大人も受講可能

料金プランの選び方

我が家は最初、月4回プラン(3,300円)から始めた。子供が慣れてきたところで月8回プラン(4,800円)に変更。今は月12回プラン(6,900円)で、兄妹それぞれ週1.5回ずつ受講している。

個人的には、最初は月4回プランで様子を見るのがおすすめ。子供が楽しんでいるようなら、徐々に回数を増やしていけばいい。

始める前に知っておきたいこと

必要な準備

  • パソコン、タブレット、スマートフォンのいずれか
  • Zoomアプリ(無料)
  • 安定したインターネット環境
  • ヘッドセット(あれば便利だが必須ではない)

予約のコツ

人気講師の予約を取るなら、レッスン終了後すぐに次回予約するのがポイント。1ヶ月先まで予約できるので、お気に入りの先生の枠を確保しておこう。

また、キャンセルは2時間前まで可能。子供の体調不良などで急にレッスンを受けられなくなっても、ペナルティはない。

8ヶ月続けた結果

最初は外国人講師を怖がっていた3歳の娘。今では簡単な英語で自己紹介ができるようになり、「I like strawberries because they are sweet!」のような文も話せるようになった。

5歳の長男は英検Jr.のBRONZEに合格し、現在はSILVERに挑戦中。学校の英語の授業でも積極的に発言するようになったと担任の先生から聞いた。

何より嬉しいのは、子供たちが英語を「勉強」ではなく「楽しいコミュニケーション」として捉えていること。これこそが、ハッチリンクジュニアの最大の価値だと思う。

もちろん、オンライン英会話だけで英語がペラペラになるわけではない。でも、英語への抵抗感をなくし、外国人とコミュニケーションを取る楽しさを知るきっかけとしては、十分な効果があると感じている。

月額3,300円から始められるので、まずは無料体験レッスンを2回受けてみることをおすすめしたい。子供の反応を見てから、継続するかどうか決めればいい。我が家のように、思わぬ成長に驚くかもしれない。