「まさか自分の曲が、あの赤いリモコンで検索できる日が来るなんて...」

友人の結婚式二次会。カラオケボックスで盛り上がる中、私はふと思いついてリモコンに自分の名前を入力してみました。すると、画面に表示されたのは私のオリジナル曲。周りの友人たちが「え!?これお前の曲!?」と騒ぎ始め、その瞬間の高揚感は今でも忘れられません。

音楽活動を始めて8年。ライブハウスでの活動は続けていたものの、メジャーデビューの夢は遠のくばかり。そんな私がたった16,390円で全国デビューを果たした方法、それがFrekulのカラオケ配信サービスでした。

なぜカラオケ配信を選んだのか

正直に言うと、最初は「カラオケ配信なんて...」という気持ちもありました。でも、ある日のライブ後、ファンの方から「カラオケで歌いたいんですけど、配信されてないんですね」と言われたことがきっかけでした。

確かに考えてみれば、CDを作るには最低でも30万円以上かかるし、配信サイトに登録してもなかなか聴いてもらえない。でもカラオケなら、知らない人でも偶然歌ってくれる可能性があるんです。

Frekulを選んだ3つの理由

1. 圧倒的なコストパフォーマンス

他社サービスと比較してみたときの衝撃は今でも覚えています。

サービス名 初期費用 年間管理費 配信先
Frekul 16,390円 0円 JOYSOUND全国4,800店舗
うたスキミュージックポスト
(個人申込)
無料 0円 JOYSOUND(一部機種のみ)
某音楽配信代行A社 55,000円~ 12,000円 JOYSOUND + DAM

うたスキミュージックポストは無料ですが、配信される機種が限定的で、古い機種には配信されません。実際、私の行きつけのカラオケ店では歌えませんでした。一方、Frekulなら最新機種はもちろん、幅広い機種で配信されます。

2. 驚くほどシンプルな手続き

申し込みから配信まで、必要なのはたった2つ:

  • 歌入り音源(MP3やWAVファイル)
  • 歌詞のテキストデータ

カラオケ用の歌なし音源?プロ仕様のマスタリング?そんなものは一切不要でした。歌なし音源がない場合は、AIが自動でボーカルを除去してくれるんです。実際に配信された曲を聴いてみましたが、違和感なく仕上がっていて驚きました。

3. 印税が受け取れる仕組み

これは正直、期待していなかった部分でした。オプション料金5,390円を追加すると、NexToneを通じて著作権管理ができ、カラオケで歌われるたびに印税が入る仕組みになっています。

配信から半年で、印税収入は約8,000円。まだオプション料金の元は取れていませんが、長期的に見れば十分ペイできそうです。何より「自分の曲で収益が発生している」という実感が、モチベーションになっています。

実際に利用してみて感じたメリット・デメリット

良かった点

1. 想像以上の反響
配信開始後、SNSで「カラオケで歌ってきました!」という投稿を何件も見かけました。中には知らない方からの投稿もあり、自分の曲が一人歩きしている感覚に感動しました。

2. ライブ集客への効果
意外だったのが、ライブの集客が増えたこと。カラオケで歌った人が興味を持って検索し、ライブに来てくれるケースが何度もありました。

3. プロと同じ土俵に立てる高揚感
リモコンで自分の名前を検索すると、有名アーティストと同じように表示される。この体験は、お金には代えられない価値がありました。

気になった点

1. 配信まで3週間かかる
申込みから配信開始まで約3週間。もう少し早いと嬉しいですが、この価格なら仕方ないかなと思います。

2. DAMには配信されない
FrekulはJOYSOUND専用なので、DAM派の友人には歌ってもらえません。両方に配信したい場合は、他社サービスを検討する必要があります。

3. 映像なしだと汎用映像になる
MVを作っていない場合、カラオケでは汎用的な風景映像が流れます。個人的にはちょっと寂しい気もしますが、映像制作には別途費用がかかるので...。

他社サービスとの詳細比較

実際に検討した3社を詳しく比較してみました:

うたスキミュージックポスト(無料)との違い

最初は無料のうたスキを検討しましたが、以下の理由でFrekulを選びました:

  • 配信範囲の違い:うたスキは一部の新しい機種のみ。Frekulは幅広い機種に対応
  • サポートの有無:うたスキは完全セルフ。Frekulは申請代行でミスがない
  • 印税管理:うたスキは印税なし。Frekulはオプションで印税管理可能

無料は魅力的ですが、せっかく配信しても歌えるお店が限られるのでは意味がないと判断しました。

大手配信代行会社との違い

某大手A社(JOYSOUND+DAM両方配信)も検討しましたが:

比較項目 Frekul 大手A社
初期費用 16,390円 55,000円
年間管理費 0円 12,000円
5年間の総費用 16,390円 115,000円
配信機種 JOYSOUNDのみ JOYSOUND + DAM
必要書類 オンライン完結 契約書郵送必須

DAMにも配信できるのは魅力的でしたが、5年間で10万円以上の差は大きすぎました。まずはJOYSOUNDで反応を見てから、必要ならDAMも検討すればいいと判断しました。

こんな人にはおすすめしない

正直にお伝えすると、以下のような方にはFrekulは向いていないかもしれません:

  • すぐに配信したい人(3週間は待てない)
  • DAMメインで考えている人(JOYSOUND専用です)
  • 完璧主義者(修正や差し替えは原則不可)
  • 著作権管理団体に既に登録済みの楽曲(別途確認が必要)

申込みの流れと注意点

実際に申し込んでみて、つまずいたポイントをシェアします:

1. 音源の準備

WAVファイルでの提出がベスト。MP3でも大丈夫ですが、できるだけ高音質で。私は最初128kbpsのMP3を送ってしまい、後悔しました(差し替え不可なので)。

2. 歌詞の入力

改行位置がそのままカラオケ画面に反映されるので、歌いやすさを考えて改行しましょう。私は最初、見た目重視で改行していて失敗しました。

3. アーティスト名の決定

後から変更できないので、よく考えて。私は本名で登録しましたが、ステージネームにすればよかったとちょっと後悔...

💡 プロのアドバイス

もし迷っているなら、まず1曲だけ試してみることをおすすめします。反応を見てから、他の曲も配信すればいいんです。私も最初は半信半疑でしたが、今では5曲配信しています。

配信後の変化

カラオケ配信を始めて1年。正直、人生が変わったとまでは言いませんが、確実に音楽活動の幅が広がりました

先日、知らない方のTwitterで「この曲めっちゃいい!誰?」というツイートを見つけたときは、スマホを握りしめて泣きそうになりました。CDを手売りしていた頃には考えられなかった広がり方です。

収益面でも、印税と合わせて年間で約15,000円。大きな額ではありませんが、趣味の音楽活動で収益が発生しているという事実が、自信につながっています。

Frekulのオプションサービス

基本料金以外のオプションについても触れておきます:

印税管理オプション(5,390円)

これは絶対につけるべきだと思います。カラオケで歌われるたびに数十円入るので、長期的に見れば元は取れます。何より「プロと同じ仕組み」というのが嬉しい。

本人歌唱オプション(7,590円)

通常のカラオケに加えて、本人の歌声バージョンも配信されます。私は予算の都合でつけませんでしたが、ファンサービスとしては面白いかも。

デュエット対応(9,680円)

デュエット曲の場合は必須。色分けがないと歌いづらいので。ソロ曲なら不要です。

1年使ってわかった活用テクニック

配信して終わり、ではもったいない!実践している活用法を紹介します:

1. SNSでの告知は必須

配信開始時に「カラオケで歌える歌手名」「曲名」を明記して投稿。検索してもらいやすくなります。

2. カラオケ大会の開催

「私の曲縛りカラオケ大会」を開催したら、予想以上に盛り上がりました。参加者全員が自分の曲を歌ってくれる光景は感動的でした。

3. 動画投稿のネタに

「自分の曲をカラオケで歌ってみた」動画は意外と伸びます。採点機能で100点を目指す企画とか。

最後に伝えたいこと

「たかがカラオケ配信」と思う人もいるかもしれません。でも、自分の曲が全国4,800店舗のカラオケに入っているという事実は、確実に自信につながります。

メジャーデビューできなくても、大規模な宣伝ができなくても、音楽を続ける方法はあるんです。Frekulは、そんな音楽を諦めきれない人たちの味方だと感じています。

迷っているなら、まず1曲。きっと新しい世界が開けるはずです。あなたの曲が、誰かの十八番になる日を楽しみにしています。