毎日22時まで残業していた私が、今では18時に帰宅できるようになった。その理由は、たった一つのクラウドサービスを導入しただけだった。

正直に言うと、最初は「また新しいシステムか...」と思っていた。これまでも何度か会計ソフトの切り替えを経験してきたが、結局は慣れるまでに時間がかかり、かえって業務が増えるというパターンの繰り返しだったからだ。

導入前の地獄のような日々

私が勤める従業員50名の製造業では、経理部門は私を含めて3名。月末になると、請求書の山、経費精算の束、給与計算、そして決算準備...。特に月末の最終週は、全員が終電ギリギリまで残業するのが当たり前になっていた。

ある日、社長から「残業時間を削減したい」という指示が下った。正直、「無理でしょ」と心の中で思った。業務量は変わらないのに、どうやって残業を減らせというのか。

そんな時、経理仲間の勉強会で「Money Forwardクラウドを使い始めてから、かなり楽になった」という話を聞いた。半信半疑ではあったが、藁にもすがる思いで詳しく聞いてみることにした。

最初の1週間は正直地獄だった

導入を決めてから、実際に使い始めるまでの準備期間は約2週間。データ移行、初期設定、社内説明...。特に大変だったのは、今まで使っていたExcelマクロとの連携だった。

何度も「やっぱり今までのやり方でいいんじゃないか」と思った。特に、最初の月末処理では、新旧システムを並行して動かしたため、いつもの1.5倍の時間がかかってしまった

しかし、2ヶ月目から状況は一変した。

驚くべき変化が訪れた2ヶ月目

慣れてくると、今まで手作業で行っていた多くの業務が自動化されていることに気づいた。例えば:

  • 銀行口座との自動連携で、入出金データの手入力が不要に
  • 請求書の自動読み取りで、データ入力時間が約70%削減
  • 経費精算アプリとの連携で、領収書の管理が劇的に簡素化
  • 給与計算との連携で、仕訳作成が自動化

特に感動したのは、複数の銀行口座やクレジットカードを一元管理できることだった。今まで各銀行のサイトにログインして、CSVをダウンロードして、Excelに貼り付けて...という作業を繰り返していたのが嘘のようだ。

他社サービスとの本音の比較

実は導入前に、freeeと弥生会計オンラインも検討していた。3つのサービスを実際に無料トライアルで試してみた結果を、包み隠さずお伝えしたい。

項目 Money Forward freee 弥生会計オンライン
月額料金(50名規模) 約35,000円〜 約40,000円〜 約30,000円〜
銀行連携数 3,600以上 3,200以上 1,100以上
操作の分かりやすさ 経理経験者に優しい 初心者向け 伝統的な会計ソフトに近い
サポート体制 チャット・メール・電話 チャット・メール 電話・メール
他システムとの連携 非常に豊富 豊富 限定的

正直なところ、freeeは初心者には使いやすいが、経理経験者には物足りないと感じた。一方、弥生会計は伝統的な会計ソフトに慣れている人には良いが、クラウドならではの機能が少ない印象だった。

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導入3ヶ月後の衝撃的な結果

数字で見ると、その変化は明らかだった:

  • 月末の残業時間:平均40時間→18時間(55%削減)
  • 請求書処理時間:1件あたり15分→5分(66%削減)
  • 月次決算の完了:翌月10日→翌月5日(5日短縮)
  • 経費精算の処理:週8時間→週3時間(62%削減)

しかし、数字以上に大きかったのは精神的な余裕だった。以前は月末が近づくと憂鬱になっていたが、今では計画的に業務を進められるようになった。

予想外の副産物

導入してから気づいた意外なメリットもあった。

まず、経営陣への報告が劇的に改善した。リアルタイムでデータを確認できるため、「今月の売上は?」「キャッシュフローはどう?」という質問にも、すぐに答えられるようになった。以前は集計に半日かかっていたのが、今では数分で済む。

また、在宅勤務への対応もスムーズだった。クラウドサービスなので、自宅からでも同じように作業ができる。紙の書類を会社に取りに行く必要もない。

正直な不満点

もちろん、完璧なサービスではない。使っていて感じる不満も正直にお伝えしたい。

  • カスタマイズ性の限界:独自の帳票フォーマットには対応できない場合がある
  • インターネット依存:ネット環境が悪いと作業効率が落ちる
  • 初期費用:導入コンサルティングを頼むと、別途30万円程度かかる
  • 学習コスト:全機能を使いこなすまでには、それなりの時間が必要

特に、うちの会社特有の管理帳票については、結局Excelでの作成を続けている。この辺りは、パッケージソフトの限界なのかもしれない。

導入を検討している方へのアドバイス

3ヶ月使ってみて、導入を成功させるポイントが見えてきた。

1. まずは一部門から始める
いきなり全社導入は危険。私たちも最初は経理部門だけで使い始め、徐々に営業部門の請求書作成、総務部門の経費精算と広げていった。

2. 既存のワークフローにこだわらない
「今までこうやっていたから」という理由で、クラウドサービスに合わせてカスタマイズしようとすると失敗する。むしろサービスに合わせて業務フローを見直すことで、大幅な効率化が実現できた

3. サポートを積極的に活用する
最初は恥ずかしくて聞けなかったが、サポートに問い合わせると親切に教えてくれる。特に導入初期は、週に2〜3回は質問していた。

費用対効果の実感

月額35,000円という金額は、正直安くない。しかし、残業代の削減だけで月20万円以上の効果があった。さらに、ミスの減少による手戻り作業の削減、監査対応の効率化など、数値化しにくい効果も含めると、投資対効果は十分にあると感じている。

ただし、小規模事業者(従業員10名以下)の場合は、費用対効果が出にくいかもしれない。その場合は、もう少しライトなプランから始めるか、他のサービスを検討した方が良いだろう。

1年後の今

導入から1年が経過した今、もはやMoney Forwardクラウドなしでの業務は考えられない。最近では、AIによる仕訳提案機能も使い始め、さらに効率化が進んでいる。

興味深いことに、経理部門の評価も社内で上がった。以前は「いつも残業している部署」というイメージだったが、今では「効率的に働いている部署」として認識されている。これは予想外の収穫だった。

最後に

クラウド会計への移行は、確かに大変だった。最初の1ヶ月は本当に苦労したし、何度も挫折しそうになった。しかし、3ヶ月後には確実に成果が出る

もし今、残業に追われている経理担当の方がいたら、一度試してみる価値はあると思う。無料トライアル期間もあるので、リスクは最小限に抑えられる。

ただし、過度な期待は禁物だ。魔法のツールではなく、あくまでも業務効率化を支援するツール。使い方次第で、大きな成果にも、無駄な投資にもなり得る。

私の場合は、幸運にも前者だった。毎日18時に退社できるようになった今、家族との時間も増え、趣味の時間も持てるようになった。これこそが、本当の意味での「働き方改革」なのかもしれない。

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