朝5時。また吐き気で目が覚めた。

枕元に置いたプロテインシェイカーを見て、思わず顔をしかめる。昨日飲んだチョコレート味のプロテインの甘ったるい香りが、まだ口の中に残っている。

「もうプロテインなんて二度と飲みたくない」

そう思いながらも、筋肉の分解を恐れて無理やり飲み込む。これが、私がプロテイン依存症に陥っていた頃の日常だった。

プロアスリート時代の狂気|1日8回のプロテイン摂取

私は元々、某実業団でバレーボール選手として活動していた。身長185cm、体重78kg。チームの中では細身の部類だった。

コーチから言われた言葉が今でも忘れられない。

「お前、その体じゃ通用しない。最低でも85kgは必要だ」

そこから私のプロテイン地獄が始まった。起床直後、朝食後、トレーニング前、トレーニング中、トレーニング後、昼食後、夕食後、就寝前。1日8回、合計240gのプロテイン摂取

最初は海外の安いプロテインを大量に購入していた。1kg2,000円程度のものを月に10kg以上消費。しかし、3ヶ月経った頃から異変が始まった。

  • 慢性的な下痢
  • 激しい腹痛
  • 肌荒れの悪化
  • 異常な体臭
  • 集中力の低下

病院で検査を受けると、腸内環境が完全に崩壊していることが判明。医師からは「このままだと大腸の病気になる可能性がある」と警告された。

引退、そして新たな挑戦

怪我もあって28歳で現役を引退。その後はパーソナルトレーナーとして活動を始めた。しかし、プロテインへの恐怖心は消えなかった。

クライアントには「プロテインは必須です」と説明しながら、自分は一切飲まない。そんな矛盾を抱えていた時、あるクライアントから言われた一言が転機となった。

「先生、ULTORAって知ってますか?日本製で、私でも飲めるんです」

50代の女性クライアント。彼女は乳糖不耐症で、これまでどのプロテインも受け付けなかった。しかし、ULTORAのクリアプロテインなら問題なく飲めているという。

半信半疑で試したULTORA|想定外の結果

正直、期待していなかった。「所詮プロテインはプロテイン」という先入観があった。

しかし、送られてきた商品を見て驚いた。パッケージデザインが洗練されている。まるで高級コスメのような佇まい。プロテインっぽくないというのが第一印象だった。

最初に試したのは「クリアストロベリー」

水に溶かした瞬間、また驚いた。本当に透明。プロテイン特有の白濁した液体ではない。恐る恐る一口飲むと...

「え?これ、ジュース?」

プロテインの概念が完全に覆された瞬間だった。後味もさっぱりしていて、あの嫌な甘ったるさが全くない。

その後、1ヶ月間毎日飲み続けた結果:

  • 消化器系の不調:なし
  • 飲みやすさ:朝でもゴクゴク飲める
  • 味の満足度:毎日飲んでも飽きない
  • 体の変化:筋肉量維持しつつ体脂肪率2%減少

ULTORA全5種類を3ヶ月間徹底検証

クリアプロテインの衝撃から、他の種類も試してみることにした。以下、実際に使用した感想を率直に記載する。

1. ホエイダイエットプロテイン(プレーン・抹茶・チョコレート風味)

WPI(ホエイプロテインアイソレート)配合で、乳糖をほぼ除去。これが私のような敏感な胃腸でも問題ない理由だろう。

特筆すべきは溶けやすさ。シェイカーで10回程度振るだけで完全に溶ける。ダマにならない。これは地味だが重要なポイントだ。

抹茶風味は特に秀逸。人工的な甘さではなく、本物の抹茶に近い味わい。トレーニング後の楽しみになっている。

2. スローダイエットプロテイン(カフェラテ・ブルーベリー風味)

カゼイン配合で吸収がゆっくり。就寝前や間食代わりに最適。

正直に言うと、味は他のシリーズより劣る。特にブルーベリー風味は好みが分かれるだろう。しかし、腹持ちの良さは確かで、ダイエット中のクライアントからは好評だ。

3. ソイダイエットプロテイン(黒ゴマきなこ・ほうじ茶ラテ風味)

大豆由来で乳製品が苦手な人向け。イソフラボンも摂取できるため、女性クライアントに人気。

黒ゴマきなこ風味は、まるで和菓子のような味わい。プロテインを飲んでいる感覚がない。ただし、ホエイに比べると若干溶けにくいのが難点。

4. ティープロテイン(ほうじ茶・抹茶風味)

これは革命的。お茶として飲めるプロテイン。カフェインレス、カテキン配合。

朝食時にコーヒーの代わりに飲んでいる。来客時に出しても、プロテインだと気づかれない。ただ、タンパク質含有量は他より少ない(1食あたり約15g)ため、メインのプロテインとしては物足りない。

5. スーププロテイン(コーンスープ・ポタージュ風味)

正直、最初は懐疑的だった。プロテインをスープにする必要があるのか?

しかし、冬場の朝食として飲んでみると、これが意外に良い。体が温まり、満足感も高い。ただし、価格が他より高いのがネック。

大手ブランドとの比較|本音の評価

ULTORAを3ヶ月使用した後、改めて他社製品と比較してみた。

項目 ULTORA MyProtein Gold Standard
価格(1kgあたり) 4,790円〜 2,990円〜 5,980円〜
タンパク質含有率 75-85% 80-84% 78-80%
溶けやすさ ◎(ダマなし) ○(時々ダマ) ○(やや粉っぽい)
味の種類 15種類以上 50種類以上 20種類程度
胃腸への優しさ ◎(WPI配合) △(個人差大) ○(まあまあ)
製造国 日本 イギリス アメリカ

価格面ではMyProteinが圧倒的に安い。セール時なら1kg2,000円を切ることもある。しかし、私のような敏感な体質の人間には合わなかった。

Gold Standardは世界的に有名で品質も高いが、日本人の味覚には合わない風味が多い。また、価格がULTORAより高いにも関わらず、溶けやすさや飲みやすさで劣る。

誰にULTORAを勧めるか|正直な推奨基準

3ヶ月間の検証を経て、以下のような人にはULTORAを推奨できる:

積極的に推奨できる人

  • プロテインで胃腸の不調を経験した人(WPI配合で乳糖除去)
  • プロテインの味や匂いが苦手な人(クリアタイプやティータイプ)
  • 日本製にこだわる人(品質管理の安心感)
  • 30代以上の女性(ソイプロテインの種類が豊富)
  • 飽き性の人(味のバリエーションが豊富)

推奨しづらい人

  • コスパ最優先の人(海外製品の方が安い)
  • 大量消費する本格的ボディビルダー(コスト的に現実的でない)
  • 極端に甘い味を好む人(全体的に控えめな甘さ)

使用して分かったデメリット|隠さない本音

良いことばかりではない。3ヶ月使用して感じたデメリットも正直に書く。

1. 価格が高い

これは避けて通れない事実。1kg4,790円〜という価格は、プロテイン市場では高級品の部類。毎日飲むと月1万円以上かかる。

2. 実店舗での取り扱いが少ない

基本的にオンライン購入のみ。すぐに欲しい時に買えない不便さがある。

3. プロテイン含有量が商品により大きく異なる

ティープロテインやスーププロテインは、通常のプロテインより含有量が少ない。知らずに買うと期待外れになる可能性がある。

4. 定期購入の解約が面倒

お得な定期便があるが、解約時は電話連絡が必要。ネットで完結しないのは2024年のサービスとしては不親切。

プロテイン地獄から解放された今

現在、私は朝にティープロテイン、トレーニング後にホエイプロテイン、就寝前にスロープロテインという使い分けをしている。1日3回、合計60g程度の摂取量。

かつての1日8回、240gという狂気の摂取量と比べれば、4分の1だ。それでも筋肉量は維持できているし、何より体調が劇的に改善した

プロテインは「飲まなければならないもの」から「飲みたいもの」に変わった。これがULTORAがもたらした最大の変化だ。

最後に|プロテイン選びで迷っている人へ

プロテインで失敗し続けた私が言えること。それは「安さだけで選ぶな」ということ。

確かにULTORAは高い。しかし、飲めないプロテインを大量に買って捨てるより、確実に飲めるものを適正価格で買う方が結果的に経済的だ。

特に、これまでプロテインで挫折した経験がある人。一度は試してみる価値がある。私のように、プロテインへの認識が180度変わるかもしれない。

ただし、過度な期待は禁物。ULTORAも万能ではない。あくまで「日本人の体質に合わせた、飲みやすいプロテイン」という位置づけで考えるべきだ。

プロテイン選びは、自分の体との対話。誰かの評価を鵜呑みにせず、実際に試して判断することが大切。この記事が、その判断材料の一つになれば幸いだ。

購入前のチェックポイント

  • まずは単品購入で自分に合うか確認
  • 定期便は3回目以降から検討
  • クリアタイプから始めるのがおすすめ
  • 公式サイトのセールを狙う(月1回程度開催)