「もう受験やめたい」

息子の口から出た言葉に、私は言葉を失った。小4からSAPIXに通い、毎日3時間以上机に向かっていたはずの息子。宿題も欠かさず、塾の授業も真面目に受けていた。なのに、5年生の秋から成績は下降線をたどり、クラスはα3からα1、そしてついにはアルファベットクラスまで落ちた

同じクラスだった友達は着実に成績を上げているのに、なぜうちの子だけ...。そんな焦りと苛立ちから、気づけば息子を怒鳴る日々が続いていた。

集団塾の限界を痛感した瞬間

ある日、息子のノートを見て愕然とした。授業中に書いた板書はきれいに写されているが、解法の理解を示すメモや自分なりの工夫が一切なかった。ただ機械的に写しているだけ。これでは成績が上がるはずがない。

塾の先生に相談しても「もう少し頑張れば大丈夫」「基礎をしっかりやりましょう」といった一般論ばかり。30人以上いるクラスで、一人一人の理解度まで把握するのは無理だと悟った。

東大伴走との出会いで変わった学習スタイル

転機は知人の紹介だった。「集団塾で伸び悩んでいた子が、東大伴走で劇的に変わった」という話を聞き、藁にもすがる思いで無料相談を申し込んだ。

塾長の山本さんとの初回面談で驚いたのは、息子の学習状況を15分の会話で的確に分析したこと。「お子さんは理解力はあるのに、アウトプットの練習が圧倒的に不足しています。集団授業では『わかった気になる』だけで終わってしまっている」

まさにその通りだった。

週1回の塾長面談が生んだ変化

東大伴走を始めて最初に感じた違いは、学習の透明性だった。毎週の塾長面談では、その週の学習内容と理解度、翌週の具体的な計画まで細かく共有される。親として「今、何をすべきか」が明確になったのは大きな安心感につながった。

項目 集団塾時代 東大伴走開始後
学習計画 塾の宿題をこなすだけ 個人の理解度に応じた週間計画
親の関わり 宿題チェックと叱責 進捗確認とポジティブな声かけ
子供の反応 やらされ感、諦め 主体的な取り組み、達成感

個別指導で見えてきた息子の本当の実力

担当講師の指導方法も、集団塾とは全く違っていた。オンラインでの個別指導では、息子の手元をカメラで映しながら、解く過程をリアルタイムで確認。「ここで手が止まったね。何を考えていた?」という問いかけから始まり、息子の思考プロセスを丁寧に紐解いていく

驚いたことに、息子は基礎的な理解はできているのに、問題文の読み取りや解法の選択で躓いていることが判明。これは集団授業では絶対に気づけなかった部分だ。

他社サービスとの比較で見えた東大伴走の強み

東大伴走を検討する際、他の個別指導サービスも比較検討した。特にプロ家庭教師のトライ個別教室のトーマスは有名どころだったが、実際に体験してみると大きな違いがあった。

サービス名 月額料金(週1回90分) 塾長面談 日々のフォロー 講師の質
東大伴走 48,000円〜 週1回30分 毎日のToDo確認 東大生中心
プロ家庭教師のトライ 60,000円〜 月1回(別料金) なし プロ講師
個別教室のトーマス 52,000円〜 なし なし 社会人講師

トライは確かにプロ講師の指導力は高かったが、週1回の授業だけで日々のフォローがないのが致命的だった。トーマスは教室型なので通塾の負担が大きく、オンラインに比べて時間効率が悪い。

東大伴走の最大の特徴は、塾長・講師・保護者の三位一体体制。これが他社との決定的な違いだった。

3ヶ月で見えてきた成果と課題

東大伴走を始めて3ヶ月、息子に明らかな変化が現れた。

良かった点

  • 算数の偏差値が45から58まで上昇
  • 自分から机に向かう時間が増えた
  • 「できた!」という達成感を感じる機会が増えた
  • 親子の衝突が激減した

課題に感じた点

  • 講師との相性次第で効果に差が出る(最初の講師は交代してもらった)
  • 自習時間の管理は結局親がする必要がある
  • 集団塾との併用は費用面で負担が大きい

特に講師の交代は悩んだが、塾長に相談したらすぐに対応してくれた。「お子さんの性格を考えると、もう少し優しいタイプの講師の方が合うかもしれません」と、別の講師を紹介してもらえた。この柔軟な対応も大手にはない良さだと感じた。

開成合格までの道のり

6年生になって、息子の成績は安定して上位クラスをキープできるようになった。しかし、開成を目指すにはまだ足りない。塾長との面談で、「開成の問題は思考力重視。お子さんの強みを活かせる学校です」という言葉に背中を押された。

夏期講習では、東大伴走の個別指導を週3回に増やし、開成の過去問対策に特化。講師が過去10年分の問題を分析し、息子の弱点を補強する独自カリキュラムを組んでくれた。

秋になると、模試での合格可能性は30%から60%まで上昇。それでも不安は大きかったが、塾長の「最後まで伸びる子です。信じて見守りましょう」という言葉が支えになった。

受験当日のエピソード

2月1日の朝、息子は緊張した様子もなく「今までやってきたことを出し切るだけ」と言って会場に向かった。この落ち着きは、毎日の小さな成功体験の積み重ねがもたらした自信だと思う。

合格発表の日、受験番号を見つけた瞬間の息子の顔は忘れられない。「ママ、俺、やったよ」と言って泣き崩れた息子を抱きしめながら、この1年間の苦労が報われた気がした。

東大伴走は万能薬ではない

ここまで成功体験を書いてきたが、東大伴走が全ての子に合うわけではないことも正直に伝えたい。

向いている家庭

  • 集団塾でついていけなくなった
  • 勉強へのモチベーションが下がっている
  • 親子関係が悪化している
  • 個別のサポートが必要だと感じている

向いていない家庭

  • 既に成績が安定している
  • 自己管理ができる子供
  • 費用を抑えたい(集団塾の2倍近くかかる)
  • 対面指導にこだわりがある

また、東大伴走だけで受験を乗り切るのは難しい面もある。我が家の場合、集団塾のテキストは使い続け、弱点補強と個別フォローを東大伴走に任せるというハイブリッド型で進めた。これが功を奏したと思う。

料金体系の実際

公式サイトには詳しい料金が載っていないので、実際にかかった費用を共有する。

コース 月額料金 内容
ベーシック(週1回) 48,000円 個別指導90分×4回+塾長面談30分×4回
スタンダード(週2回) 88,000円 個別指導90分×8回+塾長面談30分×4回
プレミアム(週3回) 128,000円 個別指導90分×12回+塾長面談30分×4回

入会金は30,000円。教材費は基本的にかからず、手持ちの教材を使用する。ただし、志望校対策で特別な教材が必要な場合は別途購入することもある。

正直、集団塾と併用すると月15万円以上の教育費になる。これは一般的な家庭には大きな負担だ。我が家も最初は週1回から始め、成果を見ながら徐々に増やしていった。

1年間使ってみての総括

東大伴走を始めて1年、息子は偏差値40台から開成合格まで辿り着いた。これは東大伴走だけの成果ではなく、本人の努力、家族のサポート、そして適切な指導が組み合わさった結果だ。

最も価値があったのは、「勉強は辛いもの」から「できることが増える喜び」へと、息子の意識が変わったこと。これは点数以上に大切な変化だった。

ただし、魔法のようなサービスではない。親の関わりは必要だし、費用も高額。講師との相性問題もある。それでも、集団塾で埋もれてしまっている子供には、試してみる価値があると思う。

受験は長期戦。子供の可能性を信じ、適切なサポートを選ぶことが親の役割だと改めて感じた1年間だった。

よくある質問への回答

Q: オンライン指導で本当に効果があるの?

最初は私も不安だったが、手元カメラで解く過程が見えるため、対面以上に細かい指導が可能だった。移動時間もなく、効率的に学習できるメリットも大きい。

Q: 講師は選べる?交代は可能?

初回は塾長が選定するが、相性が合わない場合は交代可能。我が家も1回交代してもらった。遠慮せずに相談することが大切。

Q: 集団塾をやめて東大伴走だけにすべき?

ケースバイケース。我が家は併用が功を奏したが、東大伴走だけで合格した家庭もある。無料相談で状況を相談してみるのがベスト。

Q: 兄弟割引はある?

公式には明記されていないが、交渉の余地はあるようだ。複数科目の受講でも相談してみる価値がある。