なぜ海外赴任前夜、私は泣きながら英会話レッスンを受けていたのか?日本人講師という「逃げ道」が教えてくれた本当の英語力
「I'm sorry, could you repeat that?」
画面の向こうのフィリピン人講師に、私は震え声で聞き返した。海外赴任まであと3日。それなのに、簡単な自己紹介すらまともにできない。25分間のレッスンが、まるで3時間に感じられた。
レッスンが終わった瞬間、私はパソコンの前で泣いていた。
35歳、中堅商社勤務。TOEICスコアは680点。書類上では「ビジネスレベル」のはずだった。でも実際は、ネイティブスピーカーの早口についていけず、自分の言いたいことも英語で表現できない。
その夜、藁にもすがる思いで見つけたのが日本人講師メインのオンライン英会話「ワールドトーク」だった。
「外国人講師じゃないと意味がない」という固定観念を捨てた瞬間
正直に言うと、最初は「日本人講師」という選択肢に抵抗があった。
「英会話は外国人講師じゃないと上達しない」
「日本人同士で英語を話すなんて恥ずかしい」
「ネイティブの発音じゃないと意味がない」
こんな固定観念に縛られていた私は、過去3年間で5つのオンライン英会話サービスを転々としていた。どれも続かなかった理由は明確だった。
- 講師の英語が聞き取れず、適当に相槌を打つだけ
- 文法の質問をしたくても、英語で説明できない
- 間違いを指摘されても、なぜ間違いなのか理解できない
- レッスン中の沈黙が怖くて予約を避けるようになる
でも、ワールドトークの体験レッスンで、その固定観念は完全に崩れ去った。
初回レッスンで起きた「事件」
体験レッスンの講師は、アメリカ在住歴15年の日本人女性だった。
「初めまして!緊張されていますか?」
日本語で話しかけられた瞬間、肩の力が抜けた。そして25分後、私は自分でも信じられないほど英語を話していた。
なぜか?
理由は単純だった。分からないことを日本語で質問できたからだ。
「この場面で『would』と『will』どっちを使うべきですか?」
「『お疲れ様でした』って英語でなんて言えばいいんですか?」
「この発音、舌の位置はどうすればいいですか?」
これまで3年間モヤモヤしていた疑問が、たった25分で10個以上解決した。講師は私の間違いを日本語で丁寧に説明してくれ、なぜその表現が不自然なのか、ネイティブならどう言うのかを教えてくれた。
3ヶ月後の変化:予想外の展開
ワールドトークを始めて3ヶ月。週3回のペースでレッスンを続けた結果、予想もしなかった変化が起きた。
まず、英語を話すことへの恐怖心が消えた。日本人講師だからこそ、「完璧じゃなくていい」という安心感があった。間違えても、すぐに日本語でフォローしてもらえる。この心理的安全性が、私の英語学習を劇的に変えた。
次に、文法の理解度が飛躍的に向上した。これまで何となく使っていた時制や前置詞の使い分けが、日本語での説明によってクリアになった。特に日本人が間違えやすいポイントを熟知している講師が多く、的確なアドバイスがもらえた。
そして最も大きな変化は、英語学習が習慣化したこと。外国人講師のレッスンでは緊張で疲れ果てていたが、日本人講師とのレッスンは程よい緊張感で続けやすかった。
実際の成果データ
- TOEICスコア:680点 → 825点(3ヶ月後)
- スピーキングテスト:レベル4 → レベル7(6段階評価)
- 海外赴任先での評価:「日本人にしては英語が上手い」→「ビジネスレベルで問題ない」
ワールドトークの料金体系:正直な感想
ワールドトークの料金プランは以下の通り:
| プラン名 | 月額料金 | 付与ポイント | レッスン回数目安 |
|---|---|---|---|
| ライトプラン | 3,300円 | 3,000pt | 月3-4回 |
| ベーシックプラン | 6,600円 | 6,000pt | 月6-8回 |
| トレーニングプラン | 11,000円 | 10,000pt | 月10-12回 |
正直に言うと、講師によって必要ポイントが異なるシステムは最初戸惑った。人気講師は1レッスン1,500ポイント以上することもあり、ライトプランだと月2回しか受けられないこともある。
でも、このシステムにはメリットもあった。新人講師や深夜・早朝にレッスンを開講している講師は、500-800ポイントで受講できることが多い。私は最初の1ヶ月は、あえて低ポイントの講師を選んで、たくさんレッスンを受けた。
他社との比較:なぜワールドトークを選んだか
実際に私が検討した3社を比較してみた:
| 項目 | ワールドトーク | DMM英会話 | ネイティブキャンプ |
|---|---|---|---|
| 日本人講師の割合 | 90%以上 | 約10% | 約5% |
| 最安プラン料金 | 3,300円/月 | 7,900円/月 | 6,480円/月 |
| レッスン予約 | 必要(ポイント制) | 必要 | 不要(受け放題) |
| 日本語での質問 | ◎(ほぼ全講師可) | △(日本人講師のみ) | △(日本人講師のみ) |
| TOEIC対策 | ◎(専門講師多数) | ○ | ○ |
| 初心者向け度 | ★★★★★ | ★★★ | ★★ |
DMM英会話とネイティブキャンプも試したが、結局続かなかった理由は明確だった:
DMM英会話の場合:
日本人講師を選ぼうとすると、プラスネイティブプラン(月額19,880円)が必要。コスパが悪すぎた。また、日本人講師の数も少なく、予約が取りづらかった。
ネイティブキャンプの場合:
受け放題は魅力的だったが、日本人講師のレッスンは追加料金が必要。また、予約なしだと日本人講師はほぼ見つからない。結局、外国人講師とのレッスンで挫折した。
ワールドトークの「闇」も正直に話そう
3ヶ月使って分かったデメリットも隠さず共有したい:
1. 講師の質にバラツキがある
日本人講師といっても、経験や実力は様々。海外在住歴が長く、ビジネス英語に精通している講師もいれば、「英語が話せる主婦」レベルの講師もいる。最初の頃、安いポイントに釣られて選んだ講師のレッスンは、正直言って時間の無駄だった。
2. 人気講師の予約が取りづらい
評価の高い講師、特にTOEIC満点保持者や通訳経験者は、予約が1週間先まで埋まっていることが多い。お気に入りの講師を見つけても、継続的にレッスンを受けるのが難しいことがある。
3. ポイント制が分かりづらい
講師によって必要ポイントが260pt~2,000pt以上と幅があり、最初は予算管理が難しかった。月末になってポイントが足りなくなり、追加購入したこともある。
4. ネイティブの発音に慣れない
日本人講師メインなので、どうしても日本人訛りの英語に慣れてしまう。海外赴任してから、ネイティブの早口や独特のイントネーションに苦労した。
それでもワールドトークを続ける理由
デメリットを踏まえても、私がワールドトークを続けている理由は単純だ。
英語学習が苦痛じゃなくなったから。
外国人講師とのレッスンでは、25分間ずっと緊張していた。レッスン後はぐったりして、次の予約を入れるのが億劫だった。でも、日本人講師とのレッスンは違う。リラックスして会話を楽しめるし、分からないことがあればすぐに日本語で確認できる。
この「心理的安全性」が、英語学習の最大の壁を取り除いてくれた。
実際の講師とのやり取り(リアルな体験)
印象的だった講師とのやり取りを紹介したい:
私:「プレゼンで『ご清聴ありがとうございました』って言いたいんですけど、『Thank you for listening』でいいんですか?」
講師:「それでも通じますが、ビジネスプレゼンなら『Thank you for your attention』の方が自然ですね。あと、最後に『Any questions?』って聞くのも定番です」
私:「なるほど!じゃあ、質問がない時の締め方は?」
講師:「『If there are no questions, I'd like to conclude my presentation. Thank you once again』みたいな感じですね。私もアメリカの会社で働いてた時、これよく使ってました」
こういった実践的なアドバイスは、教科書では絶対に学べない。実際にビジネスシーンで英語を使ってきた日本人講師だからこそ、日本人が陥りがちな間違いや、場面に応じた適切な表現を教えてくれる。
TOEICスコアが145点アップした勉強法
ワールドトークでTOEIC対策をした結果、3ヶ月で680点から825点まで上がった。その際の勉強法を共有する:
1. 専門講師を見つける
プロフィールで「TOEIC900点以上」「TOEIC講師経験あり」と書いている講師を選んだ。料金は1レッスン1,200~1,500ポイントと高めだったが、効果は絶大だった。
2. パート別対策を依頼
苦手なパート5(文法問題)とパート7(長文読解)に特化してレッスンを受けた。日本語で文法の解説を聞けるのは、本当に理解が早かった。
3. 模擬問題の解説
間違えた問題を画面共有して、なぜ間違えたのか、どう考えれば正解にたどり着けるのかを日本語で解説してもらった。これは独学では絶対にできない。
4. 時間配分のコツ
「Part5は1問30秒で解く」「Part7は最初に設問を読む」など、実践的なテクニックを教えてもらった。講師自身の失敗談も聞けて、モチベーションも上がった。
海外赴任後に実感した効果
現在、シンガポールに赴任して8ヶ月。ワールドトークで学んだことが、想像以上に役立っている。
特に助かったのは、「日本人特有の間違い」を事前に矯正できていたこと。例えば:
- 「I'm sorry」の使いすぎ(講師から「Excuse me」や「Pardon」の使い分けを教わった)
- 「Yes」「No」の使い方(否定疑問文への答え方で混乱しなくなった)
- 丁寧すぎる表現(「Could you possibly...」ばかり使っていたのを指摘された)
また、日本の文化や習慣を英語で説明する練習をしていたのも役立った。「お疲れ様」「よろしくお願いします」といった日本独特の概念を、どう英語で伝えるか。これは日本人講師だからこそできる練習だった。
ワールドトークが向いている人、向いていない人
向いている人:
- 英語学習初心者~中級者(TOEIC300-700点程度)
- 外国人講師とのレッスンで挫折経験がある人
- 文法や発音を基礎から学び直したい人
- 日本語で質問しながら学びたい人
- TOEIC/英検などの資格対策をしたい人
- ビジネス英語を日本人の視点で学びたい人
向いていない人:
- 上級者(TOEIC900点以上、英検1級レベル)
- ネイティブの発音・スピードに慣れたい人
- 24時間いつでもレッスンを受けたい人(深夜早朝は講師が少ない)
- 予約なしでレッスンを受けたい人
- とにかく安くたくさんレッスンを受けたい人
効果的な使い方:私の実践例
1. 講師の選び方
最初の1ヶ月は色々な講師を試した。10人以上受けて、自分に合う講師を3人見つけた。それぞれ:
- 文法説明が上手い講師(元高校英語教師)
- ビジネス英語に強い講師(外資系勤務経験者)
- 発音矯正が得意な講師(通訳経験者)
2. レッスンの組み立て
25分を以下のように使った:
- 最初の5分:フリートーク(近況報告)
- 次の15分:メインレッスン(教材使用or特定スキル練習)
- 最後の5分:質問タイム(日本語OK)
3. 復習方法
レッスン後、講師からのフィードバックをGoogleドキュメントにまとめた。特に:
- 間違えた表現と正しい表現
- 新しく学んだフレーズ
- 発音の注意点
これを次回レッスン前に見返すことで、着実に上達を実感できた。
最後に:「逃げ」じゃない、「戦略」だった
海外赴任前夜、泣きながら受けたあのレッスンから1年。今では現地スタッフと問題なくコミュニケーションが取れるようになった。
最初は「日本人講師なんて逃げだ」と思っていた。でも違った。それは「自分に合った学習方法を選ぶ」という戦略だった。
英語学習に王道はない。人それぞれ、合う方法は違う。私にとって、ワールドトークは最適な選択だった。
もし、あなたが:
- 外国人講師とのレッスンに疲れた
- 英語学習が続かない
- 基礎から学び直したい
- 日本語で質問したい
そんな悩みを抱えているなら、一度日本人講師のレッスンを試してみてほしい。
「ネイティブじゃないと意味がない」という固定観念を捨てた時、新しい英語学習の道が開けるかもしれない。
少なくとも私は、その選択で人生が変わった。
※本記事は筆者の個人的な体験に基づくレビューです。効果には個人差があります。