「月283円で救われた」深夜の山道パンクで気づいた、自転車保険の本当の価値
深夜23時、標高800mの峠道。携帯の電波は圏外、最寄りのコンビニまで15km。そんな状況で、愛車のロードバイクがパンク。予備のチューブも使い果たし、完全に立ち往生した私を救ったのは、わずか月額283円のサービスだった。
絶望的な状況から一転、30分後には自宅へ
「もう歩いて帰るしかない」と覚悟を決めかけたその時、ふと思い出したのがZuttoRide CycleCall。半信半疑で電話すると、オペレーターの声が天使のように聞こえた。位置情報を伝えると、「30分以内に到着します」との返答。本当に来るのか?と疑いながら待つこと25分、ヘッドライトが見えた瞬間の安堵感は今でも忘れられない。
年間3,400円は高い?実際に計算してみた結果
正直なところ、加入時は「年間3,400円か...」と渋っていた。しかし、あの日のタクシー代を計算すると約18,000円。さらに、翌日の自転車店への運搬費用を含めれば25,000円は超えていただろう。たった一度の利用で7年分の年会費を回収できた計算になる。
実は知られていない、プランMの隠れたメリット
私が選んだのはプランM(年額4,300円)。プランSとの差額はわずか900円だが、この差額が想像以上に大きい。最大1億円の賠償責任保険と示談交渉サービスが付いてくるのだ。友人は昨年、歩行者との接触事故で300万円の賠償請求を受けた。彼は保険未加入で、今も分割払いに苦しんでいる。
他社サービスとの冷静な比較
加入前に徹底的に比較検討した結果をまとめた。
| サービス名 | 年会費 | 搬送距離 | 賠償責任保険 | 
|---|---|---|---|
| ZuttoRide CycleCall | 3,400円〜 | 50〜100km | 最大1億円(M/Lプラン) | 
| au損保 自転車向けロードサービス | 4,290円〜 | 50km | 別途加入必要 | 
| JBR自転車ロードサービス | 3,960円〜 | 20km | なし | 
実際に使ってわかった、意外な落とし穴
完璧なサービスなど存在しない。実際に利用して気づいたデメリットも正直に書く。
1. 防犯登録が必須という高いハードル
申し込み時に防犯登録番号が必要。私のように中古で購入した自転車の場合、登録番号が分からず手続きに時間がかかった。結局、警察署で再登録することになり、半日を費やした。
2. 年4回の利用制限に潜むリスク
「年4回も使わないだろう」と思っていたが、長距離ライドが趣味の人には微妙かもしれない。実際、ロングライドイベントで2回、通勤中に1回利用し、残り1回。年度末まであと3ヶ月、少し不安を感じている。
電動アシスト自転車ユーザーこそ加入すべき理由
意外と知られていないが、電動アシスト自転車のバッテリー切れも対象になる。重量30kgの電動自転車を押して帰る地獄を想像してほしい。坂道なら絶望的だ。実際、近所の主婦が買い物帰りにバッテリー切れで立ち往生していた場面に遭遇。彼女は結局、自転車を置いてタクシーで帰宅し、翌日車で回収に行ったという。
申し込みで躓いた3つのポイント
1. インターネット限定という罠
電話申し込みができない。高齢の両親に勧めたが、「ネットは苦手」と断念。せっかく良いサービスなのに、デジタルデバイドを感じた瞬間だった。
2. コンビニ決済の意外な落とし穴
クレジットカードを持たない人のためにコンビニ決済があるのは良いが、支払い期限が思いのほか短い。うっかり期限を過ぎると、また最初から申し込み直し。私は2回やり直した。
3. 自転車情報の登録が想像以上に面倒
車体番号、メーカー、型番...普段意識しない情報を全て入力する必要がある。特に車体番号は自転車をひっくり返して確認する必要があり、マンションの駐輪場で四苦八苦した。
実際のサービス利用で感動した瞬間
冒頭の山道パンク以外にも、2回サービスを利用した。
2回目は都心でのチェーン切れ。仕事の商談に向かう途中だったため、焦りは最高潮。電話から15分で到着したスタッフは、なんとその場で応急修理を試みてくれた。結果的に修理は無理だったが、最寄りの自転車店まで搬送し、代車の手配まで手伝ってくれた。商談には遅刻したが、事情を説明すると逆に話のネタになり、契約につながったという奇跡も。
加入から8ヶ月、本音の総括
月額換算283円〜433円。缶コーヒー2本分の価格で得られる安心感は、正直プライスレス。特に深夜や早朝、人里離れた場所でのトラブル時の心理的安心感は、実際に経験しないと分からない。
ただし、都市部で短距離しか乗らない人、年に数回しか自転車に乗らない人には過剰かもしれない。私の妻は「年に10回も乗らないのに必要?」と最後まで反対していた。結局、説得できずに私だけ加入している。
こんな人は絶対に加入すべき
- 週末ロングライドが趣味の人(100km以上走る人はプランL一択)
- 通勤・通学で毎日自転車を使う人
- 電動アシスト自転車ユーザー
- 子供を乗せて走る人(賠償責任保険は必須)
- メンテナンスに自信がない初心者
逆に不要かもしれない人
- 自転車整備のプロ(自分で全て解決できる)
- 年間走行距離が500km未満
- 既に充実した保険に加入済み
- 都市部のみで、徒歩圏内に自転車店が複数ある環境
最後に伝えたい、ある自転車店主の言葉
搬送先の自転車店主が言った言葉が印象的だった。「最近、このサービスで運ばれてくる人が増えてます。でも、それで良いんです。無理して自走して事故を起こすより、プロに任せる勇気も必要ですから。」
確かに、パンクしたまま無理に走行して、リムを痛めたり、転倒したりするリスクを考えれば、年間3,400円は決して高くない。むしろ、なぜもっと早く加入しなかったのかと後悔している。
あの暗い峠道で途方に暮れた夜を思い出すと、今でも「加入していて本当に良かった」と心から思う。自転車は素晴らしい乗り物だが、トラブルは必ず起きる。その時、頼れる存在があるかないかで、サイクリングライフの質は大きく変わる。
迷っている時間があるなら、その時間でサイクリングを楽しもう。万が一の時は、ZuttoRide CycleCallが必ず助けてくれる。少なくとも私は、そう信じて今日もペダルを漕いでいる。
 
                            
                            


 
                                     
                                    