10年間、同じ特許事務所で働き続けていた私の年収は600万円。同期は既に900万円を超えていたことを知った時の衝撃は今でも忘れられません。

「このまま定年まで働いても、生涯年収で1億2000万円も差がつく」という現実に直面し、転職を決意しました。しかし、そこから始まった転職活動は想像以上に過酷でした。

一般的な転職サイトで味わった挫折の連続

最初は大手転職サイトに登録しました。「弁理士」で検索すると、確かに求人は出てきます。でも、詳細を見るとほとんどが「特許事務員」や「知財部アシスタント」といった職種。弁理士としてのキャリアを活かせる求人はほんの一握りでした。

やっと見つけた弁理士求人に応募しても、返事が来ない。来ても「今回は見送らせていただきます」の定型文。3ヶ月で20社以上応募しましたが、面接まで進んだのはたった2社。しかも条件は現職以下でした。

専門職特化型サービスとの出会いが転機に

転職活動に疲れ果てていた時、特許庁の研修で知り合った先輩から「弁理士専門の転職サービスがあるよ」と教えてもらったのがLEGAL JOB BOARDでした。

正直、最初は半信半疑でした。「どうせまた同じでしょ」と。でも、サイトを開いて驚きました。弁理士求人だけで286件もある。しかも、事務所名、給与レンジ、業務内容が明確に記載されています。

他社サービスとの比較で見えた決定的な違い

比較項目 LEGAL JOB BOARD PatentJob IP Career
弁理士専門求人数 286件 約150件 約100件
エージェントサポート 専門エージェント付き 一部のみ オプション
直接応募機能 × △(制限あり)
未経験者向け求人 豊富 少ない ほぼなし

実際に使ってみて感じた3つの革新的な点

1. エージェント求人と直接応募の併用が可能

これが本当に画期的でした。通常、転職エージェントを使うと、直接応募はNGというケースが多いんです。でもLEGAL JOB BOARDは違います。

私の場合、まずエージェント経由で5社に応募。同時に、直接応募で気になる事務所3社にもアプローチしました。結果、1週間で4社から面接の連絡が来たんです。これまでの3ヶ月は何だったのか...

2. 専門エージェントの知識の深さ

担当してくれたエージェントは、なんと元弁理士。特許事務所の内情から、各事務所の強み、さらには「この事務所は化学系に強いけど、最近は電気系も力を入れている」といった表に出ない情報まで教えてくれました。

面接対策では、「その事務所の所長は技術談義が好きだから、最近の特許トレンドについて質問してみると良い」なんてアドバイスも。実際、その通りにしたら面接官との会話が弾みました。

3. 求人情報の透明性

給与レンジが「400万円〜1000万円以上」と幅広く書かれていても、詳細ページには経験年数別の目安が記載されています。私のような経験10年だと「700-900万円」が相場だとすぐに分かりました。

転職活動のリアルな流れ

1日目:登録とプロフィール作成(約30分)

3日目:エージェントから連絡、電話面談(45分)

1週間後:5社への応募完了、3社から面接連絡

2週間後:1次面接3社、2次面接へ2社進む

3週間後:内定2社、年収提示額は850万円と920万円

最終的に920万円のオファーを受けて転職を決めました。年収が320万円もアップしたんです。

使ってみて分かった注意点

良いことばかりではありません。実際に使って感じたデメリットも正直に書きます。

求人の地域偏在

東京・大阪の求人が全体の約8割を占めています。地方在住の方には選択肢が限られるかもしれません。ただし、最近はリモートワーク可の求人も増えているので、以前よりはマシになっています。

人気求人の競争率

「未経験OK」「年収1000万円以上」といった好条件の求人には応募が殺到します。私も最初に応募した大手事務所からは書類選考で落とされました。エージェントによると、1つの求人に50人以上応募することもあるそうです。

こんな人には向かないかも

  • とりあえず登録だけして放置したい人(エージェントからの連絡が頻繁)
  • 今すぐ転職する気がない人(求人の回転が速いので機会損失になる)
  • 年収にこだわらない人(高年収求人が多いので逆に迷う)

実際の利用者の声を集めてみた

私の同僚や知人でLEGAL JOB BOARDを使った人たちの感想も聞いてみました。

Aさん(30代・化学系弁理士):
「商標から特許へのキャリアチェンジを相談したら、段階的な転職プランを提案してくれた。結果、2年かけて理想のポジションに就けた」

Bさん(40代・機械系弁理士):
「大手事務所から独立系事務所への転職で年収は下がったけど、ワークライフバランスが劇的に改善。エージェントが『年収だけじゃない価値』を一緒に考えてくれたのが良かった」

Cさん(20代・電気系弁理士):
「試験合格直後で実務経験ゼロだったけど、『未経験OK』の求人が20件以上あって驚いた。研修制度充実の事務所を紹介してもらえた」

転職成功のために押さえておきたいポイント

私の経験から、LEGAL JOB BOARDを最大限活用するコツをまとめます。

1. プロフィールは詳細に書く

特に「得意技術分野」「使用可能な言語」「保有資格」は細かく記載しましょう。私は最初適当に書いていましたが、エージェントのアドバイスで詳細に書き直したところ、マッチング精度が格段に上がりました。

2. エージェント面談では本音で話す

「年収よりもやりがい重視」「残業は月20時間まで」など、遠慮せずに希望を伝えることが重要です。建前で話すと、入社後のミスマッチにつながります。

3. 複数の求人を並行して進める

1社ずつ順番に受けていると時間がかかります。私は同時に3-4社を並行して進めました。内定が出てから比較検討できるので、より良い選択ができます。

他社サービスとの使い分け戦略

実は私、LEGAL JOB BOARD以外にも2つのサービスを併用していました。それぞれの特徴を活かした使い分けがポイントです。

PatentJob:老舗事務所の非公開求人が多い印象。ただし、エージェントサポートが弱いので、自力で動ける人向け。

IP Career:企業知財部の求人に強い。事務所から企業への転職を考えている人にはおすすめ。

結局、私はLEGAL JOB BOARDで内定をもらいましたが、他社の求人情報も市場価値を知る上で参考になりました。

転職後の現在

新しい事務所で働き始めて半年。年収アップはもちろんですが、それ以上に仕事の幅が広がったことが嬉しいです。前職では国内出願ばかりでしたが、今は外国出願や訴訟サポートも担当しています。

同じ特許事務所でも、これほど業務内容や待遇が違うとは思いませんでした。10年間の停滞が嘘のように、毎日新しい発見があります。

最後に伝えたいこと

「弁理士の転職は難しい」という固定観念に縛られていた自分が馬鹿らしく思えます。適切なサービスを使えば、想像以上にスムーズに進むものです。

もし今、転職を迷っている弁理士の方がいたら、まずは求人を見てみることをおすすめします。「こんな条件の事務所があるのか」と驚くはずです。私のように年収で300万円以上損をしている可能性もあります。

転職は人生の大きな決断です。だからこそ、プロのサポートを受けながら、慎重に、でも大胆に動くことが大切だと実感しました。

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