体重計の数字が「78.4kg」を示した瞬間、私は自分の目を疑った。3ヶ月前は90.6kgだったのに。

正直に告白すると、私は運動が大嫌いだった。学生時代の体育の成績は常に「2」。マラソン大会では毎回最下位グループ。スポーツジムの会員権を3回も無駄にした経験がある。

そんな私が、なぜ急に12kgも痩せることができたのか?

答えは意外にもシンプルだった。「運動しない」という選択肢があるトレーニングだったからだ。

きっかけは妻の一言「このままだと糖尿病になるよ」

2024年1月の健康診断結果は散々だった。血糖値は基準値ギリギリ、中性脂肪は完全にアウト。医師からは「このままだと薬が必要になりますよ」と警告された。

妻からの厳しい一言もあり、重い腰を上げることにした。でも、ジムに通う時間もないし、そもそも運動が嫌い。そんな時に見つけたのが、オンラインでできるパーソナルトレーニングだった。

初回カウンセリングで言われた衝撃の一言

「山田さん、実は激しい運動は必要ありません

担当トレーナーの言葉に、私は耳を疑った。てっきり「毎日1時間は運動してください」とか言われると思っていたのに。

詳しく聞くと、私のような運動嫌いには別のアプローチがあるらしい。それは「日常生活の中で消費カロリーを増やす」という方法。例えば:

  • エレベーターではなく階段を使う(でも2階まで)
  • テレビを見ながらできる簡単なストレッチ
  • 買い物は少し遠いスーパーまで歩く
  • デスクワーク中の姿勢改善

「これなら運動じゃないでしょ?」とトレーナーは笑った。確かに、これなら続けられそうだった。

実際に使ってみて分かった3つのメリット

1. 完全オンラインで時間が自由

仕事で帰宅が遅い私にとって、これは最大のメリットだった。朝6時でも夜11時でも、自分の都合に合わせてトレーニングができる。しかも、移動時間ゼロ

実際のセッションは週2回、各30分。正直、最初は「たった30分で効果あるの?」と疑っていたが、これが意外と充実した内容だった。

2. 食事管理が予想以上に楽

「糖質制限」「カロリー計算」といった面倒なことは一切なし。代わりに教えられたのは「食べる順番」と「よく噛むこと」だけ。

例えば、晩御飯では必ず野菜から食べ始める。肉や魚を次に食べて、最後にご飯。この順番を守るだけで、自然と食べる量が減っていった。

私の1日の食事例(トレーニング開始3週目)

朝:納豆ご飯、味噌汁、サラダ
昼:コンビニ弁当(野菜多めを選択)
夜:鶏胸肉のソテー、温野菜、ご飯(茶碗半分)

3. モチベーション管理が絶妙

週1回のオンライン面談では、体重や体調の変化をチェック。ここで驚いたのは、トレーナーが決して無理をさせないこと。

「今週は飲み会が多くて...」と言い訳すると、「じゃあ来週は飲み会の翌日だけ軽めの食事にしましょう」といった現実的なアドバイスをくれる。

オンライントレーニングの様子

正直なデメリットも包み隠さず

もちろん、完璧なサービスなんてない。使ってみて感じたデメリットも正直に書いておく。

1. 初期費用がそれなりにかかる

月額料金は一般的なジムより高い。私の場合、月額29,800円のプランを選択した。正直、最初は「高いな...」と思った。

ただ、ジムの会費+パーソナルトレーナー代を考えると、実はそこまで高くない。何より、結果が出たから元は取れたと今では思っている。

2. 自己管理能力は必要

オンラインの宿命として、サボろうと思えばいくらでもサボれる。トレーナーが目の前にいないので、セッション中にスマホを見たりすることも可能だ(やらないけど)。

実際、2週目には少しモチベーションが下がった時期があった。でも、週1の面談で「先週より顔色が良くなってますね」と言われて、また頑張ろうと思えた。

3. 機器トラブルは避けられない

3ヶ月で2回、接続トラブルがあった。1回はこちらのWi-Fiの問題、もう1回は向こうのシステムトラブル。どちらも振替で対応してもらえたが、予定が狂うのは少し面倒だった。

他社サービスとの比較

実は、申し込む前に他のオンライントレーニングサービスも検討した。主に比較したのは以下の2つ。

項目 Dr.Training A社 B社
月額料金 29,800円 19,800円 39,800円
セッション回数 週2回(各30分) 週3回(各20分) 週2回(各45分)
食事指導 ◎ 個別対応 ○ 基本指導のみ ◎ 栄養士監修
トレーナーの質 ◎ 全員有資格者 △ バラツキあり ◎ 経験豊富
予約の取りやすさ ◎ 24時間前まで ○ 48時間前まで △ 72時間前まで
アプリの使いやすさ ◎ 直感的 ◎ シンプル ○ 機能は豊富

A社は価格は魅力的だったが、トレーナーの当たり外れが大きいという口コミが気になった。B社は内容は充実していたが、予算オーバーで断念。

結果的に、バランスの良さでDr.Trainingを選んだが、これは正解だったと思う。

3ヶ月後の変化と予想外の効果

体重が12kg減ったのは冒頭で書いた通り。でも、それ以上に驚いたのは生活全体が変わったこと。

睡眠の質が劇的に改善

以前は夜中に2-3回は目が覚めていた。それが今では朝までぐっすり。妻曰く「いびきも減った」らしい。

仕事のパフォーマンスも向上

午後の眠気がなくなり、集中力が続くようになった。会議中にウトウトすることもなくなり、上司からも「最近調子良さそうだね」と言われた。

健康診断の数値が正常化

これが一番嬉しかった。血糖値も中性脂肪も基準値内に収まり、医師から「薬は必要ないですね」とお墨付きをもらえた。

トレーニング結果のグラフ

こんな人にはおすすめできない

良いことばかり書いてきたが、正直に言って万人向けのサービスではない。以下のような人には向いていないと思う。

  • ムキムキになりたい人:筋肥大を目的とした本格的なトレーニングには不向き
  • 対面でないとやる気が出ない人:画面越しだと緊張感が薄れる
  • 極端に安いサービスを探している人:月額3万円弱は決して安くない
  • 即効性を求める人:1ヶ月で10kg痩せるような過激な方法ではない

実際に3ヶ月使った私の結論

「運動嫌いでも痩せられる」は本当だった。ただし、それは「何もしなくていい」という意味ではない。

日常生活の中で少しずつ活動量を増やし、食事の順番を変え、週2回30分だけ画面の前で体を動かす。この「ちょっとした努力の積み重ね」が、3ヶ月で12kgという結果につながった。

月額29,800円は確かに高い。でも、健康を取り戻し、生活の質が向上したことを考えれば、十分に価値のある投資だったと思う。

何より、「運動が苦手」というコンプレックスから解放された。今では階段を上るのも苦じゃないし、子供と公園で遊ぶ体力もついた。

もし昔の私と同じように「運動は嫌いだけど、このままじゃマズい」と感じているなら、一度試してみる価値はあると思う。

ただし、覚悟は必要だ。「楽して痩せる」のではなく「楽しく続けられる方法で痩せる」というのが、このサービスの本質だから。

最後に:4ヶ月目の今

実は今も継続している。目標体重に達した今は、維持モードに切り替えて月2回のプランに変更した。

運動嫌いは相変わらずだが、「体を動かすことの気持ちよさ」は少しずつ分かってきた。これも、無理のないペースで続けられたおかげだと思う。

健康は一朝一夕には手に入らない。でも、正しい方法と適切なサポートがあれば、誰でも変われる。私がその生き証人だ。

追記(2024年10月):
この記事を読んだ同僚3人が始めて、全員が2ヶ月で5kg以上の減量に成功。やっぱり「続けやすさ」が最大の武器なんだと再認識した。