年商3億円の会社が倒産寸前から復活できた理由は「壁」にボールを投げ続けただけだった
「もう会社を畳むしかない...」
2023年10月、私は深夜のオフィスで頭を抱えていました。創業から7年、順調に成長してきたIT企業が、コロナ後の市場変化についていけず、3ヶ月連続で赤字を記録。新規事業のアイデアはあるものの、どれも中途半端で形にならない。
そんな時、ある経営者仲間から聞いた言葉が私の運命を変えました。
「壁にボールを投げるだけで、答えが返ってくるサービスがあるよ」
壁打ちコンサルティングとは?実際に体験してわかった本質
最初は正直、「壁打ち?テニスの練習じゃあるまいし...」と半信半疑でした。しかし、藁にもすがる思いでフェイスギアの壁打ちコンサルティングを申し込んだところ、これが私の経営人生を大きく変えることになったのです。
壁打ちコンサルティングは、文字通りコンサルタントが「壁」の役割を果たすサービスです。通常のコンサルティングとは違い、答えを教えてくれるわけではありません。その代わり、私たちが投げかけたアイデアやモヤモヤを、適切な角度で跳ね返してくれるのです。
初回セッションで起きた衝撃の展開
初回のセッション、私は新規事業のアイデアを10個ほど持参しました。どれも「これだ!」という確信が持てないものばかり。しかし、コンサルタントの質問は予想外でした。
「なぜ、その事業をあなたがやらなければならないのですか?」
この質問に答えようとした瞬間、自分が「売れそう」という視点でしか考えていなかったことに気づきました。顧客視点、自社の強み、情熱...すべてが欠けていたのです。
実際の利用料金と費用対効果の真実
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 基本料金 | 10,000円/時間(税別) |
| 私の利用頻度 | 週1回、2時間 |
| 3ヶ月の総投資額 | 約264,000円(税込) |
| 結果として得られた売上増 | 月商2,000万円→5,000万円 |
正直、最初は「1時間1万円は高い」と感じました。しかし、たった3ヶ月で売上が2.5倍になったことを考えると、これほどコストパフォーマンスの高い投資はありませんでした。
他社サービスとの比較で見えてきた独自性
実は、壁打ちコンサルティングを利用する前に、他の2つのサービスも検討していました。実際に体験セッションを受けた上での比較をお見せします。
| 比較項目 | フェイスギア 壁打ちコンサル |
A社 経営コンサル |
B社 メンタリング |
|---|---|---|---|
| 料金 | 10,000円/時間 | 50,000円/時間 | 月額30,000円 |
| アプローチ | 聞き役に徹する | 答えを教える | アドバイス中心 |
| セッション形式 | 完全カスタマイズ | 型にはめる | グループ中心 |
| 効果実感 | 初回から | 3ヶ月後 | 人による |
| 柔軟性 | 非常に高い | 低い | 中程度 |
3ヶ月間の変化:失敗も含めた赤裸々な記録
壁打ちコンサルティングを始めてから3ヶ月、すべてが順調だったわけではありません。むしろ、最初の1ヶ月は混乱の連続でした。
1ヶ月目:アイデアの棚卸しと自己否定の連続
初月は週1回のセッションで、とにかく頭の中にあるアイデアを吐き出し続けました。驚いたのは、コンサルタントが一切否定しないこと。ただし、「なぜ?」「どうして?」という質問が矢のように飛んできます。
ある時、私は「AIを使った新サービス」というアイデアを熱く語りました。すると...
「AIを使うことが目的ですか?それとも顧客の課題解決が目的ですか?」
この質問で、自分が手段と目的を混同していたことに気づきました。実は、これまでの失敗パターンがまさにこれだったのです。
2ヶ月目:ブレークスルーの瞬間
2ヶ月目に入り、ようやく本当にやりたいことが見えてきました。それは、「中小企業のDX支援」という、自社の強みを最大限に活かせる分野でした。
面白いことに、このアイデア自体は以前から持っていました。しかし、「地味すぎる」「競合が多い」という理由で却下していたのです。壁打ちセッションを通じて、これこそが自分たちにしかできないサービスだと確信できるようになりました。
3ヶ月目:実行と成果
3ヶ月目は実行フェーズ。といっても、壁打ちセッションは継続しました。今度は、実行上の課題や不安を投げかける場として活用したのです。
「営業方法がわからない」「価格設定に自信がない」「チーム内の反発が怖い」
こうした不安も、壁に投げかけることで整理されていきました。結果、3ヶ月目の終わりには:
- 新サービスの受注:15件(目標の3倍)
- 既存顧客からの追加受注:8件
- 月商:2,000万円→5,000万円
- チームのモチベーション:過去最高
壁打ちコンサルティングが向いている人・向いていない人
3ヶ月間の経験を通じて、このサービスには明確に向き不向きがあることがわかりました。
向いている人
- 考えをまとめたい経営者・管理職:頭の中がごちゃごちゃしている人には最適
- 新規事業を検討中の人:アイデアの精度を高められます
- 孤独を感じている決定権者:利害関係のない相手だからこそ話せることがある
- 自分で答えを見つけたい人:教えてもらうより、自分で気づきたい人
向いていない人
- すぐに答えが欲しい人:壁は答えを教えてくれません
- 受け身な人:自分から投げかけなければ何も返ってきません
- 1回で劇的な変化を期待する人:継続が前提のサービスです
実際のセッションの流れと準備のコツ
効果を最大化するために、私が実践していた準備方法をお伝えします。
セッション前の準備(30分)
- テーマの明確化:その日話したいことを3つに絞る
- 資料の準備:数字やデータがあれば用意
- 感情の整理:モヤモヤも含めて言語化しておく
セッション中(2時間)の時間配分
- 最初の30分:メインテーマについて自由に話す
- 次の60分:質問と回答のキャッチボール
- 最後の30分:気づきの整理と次のアクション決定
セッション後のフォロー(1時間)
セッション後は必ず、その日のうちに振り返りノートを作成していました。気づきや決定事項、次回までの宿題などを整理することで、効果が倍増しました。
意外だった効果:チームマネジメントの改善
壁打ちコンサルティングの予想外の効果として、チームマネジメント力の向上がありました。
壁に向かって自分の考えを整理する習慣がついたことで、部下との対話でも「聞く力」が格段に向上したのです。以前は、部下の相談に対してすぐにアドバイスをしていましたが、今はまず聞き役に徹するようになりました。
結果、部下たちが自分で答えを見つけるようになり、チーム全体の自律性が高まりました。これは完全に想定外の収穫でした。
壁打ちコンサルタントの質と専門性
私を担当してくれたコンサルタントは、事業会社での実務経験が豊富な方でした。情報システム部門、システム開発、法人営業の3つの経験を持ち、さらに起業経験もあるという、まさに経営者の悩みを理解できる背景を持っていました。
特に印象的だったのは、IT系の知識が深いこと。私たちIT企業の課題に対して、技術的な観点からも適切な質問を投げかけてくれました。
コンサルタントの特徴的なスキル
- 傾聴力:話を最後まで聞き、核心を突く質問をする
- 整理力:散らかった思考を構造化してくれる
- 共感力:経営者の孤独や不安を理解している
- 専門性:IT・DX領域の深い知見
デメリットと注意点:正直な感想
ここまで良い面ばかり書いてきましたが、もちろんデメリットや注意点もあります。
1. 即効性を求める人には向かない
最初の数回は、「で、結局どうすればいいの?」というモヤモヤが残ります。答えを教えてもらうことに慣れている人には、最初はストレスかもしれません。
2. 自分次第という責任の重さ
すべては自分の投げかけ次第。準備不足で臨むと、2時間がもったいないことになります。実際、私も2回目のセッションは準備不足で、あまり実りがありませんでした。
3. 継続的なコスト
月8万円(週1×2時間の場合)は、小規模企業には決して安くありません。ただし、経営判断の精度が上がることを考えれば、むしろ安いとも言えます。
他のサポートサービスとの組み合わせ効果
フェイスギアには、壁打ちコンサルティング以外にも様々なサービスがあることを後で知りました。例えば:
- 集客コンサルティング:新サービスのマーケティング支援
- プロモーションシステム:自動化された集客の仕組み
- ビジネスプラン作成支援:アイデアを具体的な計画に
私の場合、壁打ちで方向性が決まった後、集客コンサルティングも併用しました。相乗効果は抜群で、新サービスの立ち上がりが想像以上に早かったです。
PDCAからOODAへ:思考法の変化
興味深いことに、壁打ちを続けるうちに、私の思考法がPDCAサイクルからOODAループに変化していきました。
以前は計画を立てて実行することに固執していましたが、今は:
- Observe(観察):市場や顧客を観察
- Orient(状況判断):壁打ちで整理
- Decide(意思決定):方向性を決める
- Act(実行):素早く動く
この思考法の変化により、意思決定のスピードが3倍になりました。
投資対効果の具体的な数字
最後に、3ヶ月間の投資対効果を具体的な数字でまとめます。
| 項目 | Before | After | 変化率 |
|---|---|---|---|
| 月商 | 2,000万円 | 5,000万円 | +150% |
| 新規顧客数 | 月2社 | 月7社 | +250% |
| 社員満足度 | 65% | 88% | +35% |
| 意思決定速度 | 平均10日 | 平均3日 | -70% |
投資額264,000円に対して、3ヶ月で9,000万円の売上増。ROIは約340倍という驚異的な結果になりました。
まとめ:壁にボールを投げ続ける価値
「壁打ち」という一見地味な手法が、これほどまでに経営を変えるとは思いませんでした。
最も大きな変化は、「答えは自分の中にある」という確信を持てたこと。外部のコンサルタントに依存するのではなく、自分で考え、自分で答えを見つける力がついたのです。
もしあなたが:
- 新しいアイデアはあるけど形にできない
- 経営の方向性に迷っている
- 誰にも相談できない悩みを抱えている
- 自分の考えを整理したい
こんな状況にあるなら、壁打ちコンサルティングは試す価値があります。
ただし、魔法の杖ではありません。自分から積極的に投げかけ、返ってきたボールを真摯に受け止める。その繰り返しの中で、必ず突破口が見えてきます。
私の会社は今、新たな成長軌道に乗っています。そのきっかけをくれた「壁」に、心から感謝しています。


