午前2時、インターホンが鳴り響いた。モニターに映る警察官の姿を見て、血の気が引いた。

「〇〇さんですか?ちょっとお話を伺いたいのですが」

パジャマ姿のまま玄関に出た私に、警察官は淡々と告げた。私のネットショップで購入した商品について、詐欺被害の相談が警察に寄せられたという。もちろん、私は詐欺などしていない。単純に配送ミスがあっただけだった。

しかし問題は別のところにあった。特定商取引法に基づいて公開していた自宅住所に、怒った購入者が直接押しかけてきたことがあったのだ。その人物が警察に被害届を出したらしい。

この一件で、私は自宅住所を公開することの恐ろしさを身をもって知った。それから3年、NAWABARIというバーチャルオフィスサービスを使い続けている。今回は、その体験を包み隠さず書いてみたい。

自宅住所公開の恐怖|実際に起きた3つのトラブル

ネットショップを始めたばかりの頃、特商法の表記に自宅住所を載せることに抵抗はあったものの、「まぁ大丈夫だろう」と軽く考えていた。しかし、現実は甘くなかった。

1. 深夜の突撃訪問

最初のトラブルは開業から3ヶ月後。商品の色違いを発送してしまったお客様が、メールでの連絡を待たずに直接自宅まで来られた。午後11時過ぎ、子供たちが寝静まった頃にインターホンが鳴り続けた。

「今すぐ交換しろ!」という怒鳴り声に、妻は怯え、子供たちは泣き出した。結局、その場で商品を交換したが、家族の安全を考えると、もうこのまま続けることはできないと痛感した。

2. ストーカー被害

2つ目の恐怖体験は、女性向けアクセサリーを販売していた時のこと。常連客の一人が、私(男性)ではなく妻が作っていると勘違いし、「一度お会いしたい」というメッセージを何度も送ってきた。

断り続けていたら、ある日自宅のポストに手紙が。「いつも2階の窓から見ています」という内容に、背筋が凍った。すぐに警察に相談したが、「実害がないと動けない」との回答。結局、しばらく妻と子供を実家に避難させることになった。

3. クレーマーの執拗な嫌がらせ

3つ目は、返品を断ったお客様からの嫌がらせ。使用済みの商品を「不良品だった」と言い張り、返金を要求してきた。証拠写真もあったため丁重にお断りしたところ、その後2ヶ月間、毎日のように自宅に無言電話がかかってきた。

さらに、近所に「ここの家は詐欺をしている」というビラを撒かれ、子供が学校でいじめられるようになった。この時点で、私は完全に心が折れた。

NAWABARIとの出会い|他社比較で分かった圧倒的な違い

バーチャルオフィスを探し始めた時、正直どこも同じように見えた。しかし、実際に3社を比較検討し、最終的にNAWABARIを選んだ理由がある。

検討した3社の詳細比較

サービス名 月額料金(税込) 初期費用 最低契約期間 郵便転送 電話番号 審査の厳格さ
NAWABARI 1,100円〜 0円 なし(1ヶ月〜) ◯(週1回) ◯(オプション) ★★★★★
Karigo 3,300円〜 5,500円〜 2ヶ月 ◯(月4回) ◯(別途月額) ★★★☆☆
レゾナンス 1,650円〜 5,500円 12ヶ月 ◯(月2回) ◯(月額3,300円) ★★★★☆

NAWABARIを選んだ5つの決め手

1. 圧倒的な低価格

月額1,100円という価格は、他社と比較しても破格。しかも初期費用が0円なのは、当時資金繰りに苦しんでいた私にとって本当にありがたかった。

レゾナンスも月額1,650円と安いが、最低契約期間が12ヶ月というのがネックだった。始めたばかりのネットショップが1年続くかどうかも分からない状況で、年間契約は重すぎた。

2. 契約期間の柔軟性

NAWABARIは最低契約期間がない。つまり、1ヶ月だけ試すこともできる。実際、私も最初は恐る恐る1ヶ月プランで始めた。

この柔軟性のおかげで、「とりあえず試してみよう」という気持ちで始められた。もし合わなければすぐ解約できるという安心感は大きかった。

3. 審査の厳格さに安心

最初は「審査が厳しい」と聞いて面倒だなと思った。しかし、よく考えてみれば、審査が厳格ということは、怪しい業者が入り込みにくいということだ。

実際、本人限定受取郵便での身分確認は少し手間だったが、同じ住所を使う他の利用者も同じように厳格な審査を通過しているという安心感につながった。

4. 実店舗の住所という信頼性

NAWABARIが提供する住所は、実際に運営している店舗の住所。これは大きなメリットだった。

以前、別の格安バーチャルオフィスを検討した際、その住所をGoogleマップで調べたら明らかにマンションの一室だった。これでは信頼性に欠ける。NAWABARIの住所は、きちんとした商業施設内にあり、お客様に対しても堂々と公開できる。

5. 郵便物の確実な転送

ネットショップを運営していると、返品や各種通知など、意外と郵便物が多い。NAWABARIは週1回確実に転送してくれる。

他社では転送頻度が少なかったり、追加料金がかかったりすることもある。NAWABARIの基本プランで週1回転送は、コストパフォーマンスが良い。

3年間使い続けて分かった|NAWABARIのリアルな使用感

理論上の比較と、実際に使ってみた感想は違うもの。3年間NAWABARIを使い続けた今、良い点も悪い点も含めて正直にレビューしたい。

想像以上に良かった点

1. トラブル対応の迅速さ

2年目の夏、急に大量の郵便物が届いた時期があった。通常は週1回の転送だが、緊急性を伝えたところ、追加料金なしで臨時転送に対応してくれた

マニュアル通りの対応ではなく、状況に応じて柔軟に対応してくれる姿勢に感動した。大手企業では考えられない対応だ。

2. 電話転送の的確さ

オプションの電話番号サービスを追加して1年。最初は「どうせ適当にメモされるんだろう」と期待していなかったが、これが予想外に良い。

用件を的確にまとめてメールで送ってくれるため、むしろ自分で電話を受けるより効率的。クレーム電話も冷静に対応してくれるため、精神的にも楽になった。

3. 住所の"格"の良さ

これは使い始めてから気づいたのだが、NAWABARIの住所は都心の一等地にある。名刺交換の際、この住所を見た相手の反応が明らかに良い。

「へぇ、あの辺りにオフィスを?」という反応から商談がスムーズに進むことも多い。住所一つでこんなに印象が変わるとは思わなかった。

正直、不満な点

1. 郵便物の到着通知がない

他社サービスでは、郵便物が到着したらメールで通知してくれるところもある。NAWABARIは週1回まとめて転送されるだけなので、急ぎの郵便物があっても分からない。

ただ、月額1,100円という価格を考えれば、この程度のサービスなのは仕方ないかもしれない。急ぎの場合は、事前に連絡すれば対応してもらえる。

2. 来客対応はできない

当然だが、実際にお客様を招いて打ち合わせすることはできない。バーチャルオフィスなので当たり前だが、たまに「一度お伺いしたい」という取引先もいる。

その場合は、近くのカフェやレンタル会議室を使うことになる。年に2〜3回程度なので、そこまで大きな問題ではないが。

3. 法人登記は別料金

個人事業主として使う分には問題ないが、法人化する際は別途オプション料金がかかる。私はまだ個人事業主なので関係ないが、将来的に法人化を考えている人は注意が必要。

ただ、他社でも法人登記は別料金のところが多いので、NAWABARIだけのデメリットではない。

他社からの乗り換え組が語る|NAWABARIの隠れたメリット

実は、NAWABARIユーザーの交流会で知り合った人の中には、他社から乗り換えてきた人も多い。彼らから聞いた話も含めて、NAWABARIの隠れたメリットを紹介したい。

Karigoから乗り換えたAさんの場合

「Karigoは悪いサービスじゃなかった。でも、月額3,300円に加えて、電話転送サービスが別途2,000円。合計5,300円は、始めたばかりのネットショップには重すぎた」

Aさんが特に強調していたのは、NAWABARIは追加オプションを付けなくても基本サービスで十分機能するという点。確かに、電話番号がなくても、メールでの問い合わせ対応で十分というショップも多い。

レゾナンスから乗り換えたBさんの場合

「1年契約で始めたけど、3ヶ月で事業の方向性を変えたくなった。でも解約できない。結局、使わない住所に9ヶ月分も払い続けた」

Bさんの失敗談は身につまされる。ネットビジネスは変化が速い。1年先のことなんて誰にも分からない。その点、NAWABARIの「いつでも解約OK」は本当に心強い。

某格安サービスから乗り換えたCさんの場合

「月額500円という激安サービスを使っていたが、ある日突然サービス終了の通知が。住所変更の手続きで取引先への連絡、名刺の作り直し、ウェブサイトの修正...結局10万円以上の損失になった」

安すぎるサービスには理由がある。NAWABARIは業界最安値クラスでありながら、3年以上安定してサービスを提供している。この安定性は、ビジネスにおいて何より重要だ。

NAWABARIの審査に落ちた人の共通点

実は、NAWABARIの審査に一度落ちたという人にも会ったことがある。その人の話と、ネット上の情報を総合すると、審査に落ちる人には共通点があるようだ。

1. 本人確認書類の不備

最も多いのがこれ。特に、本人限定受取郵便を受け取らなかったケース。仕事で忙しいのは分かるが、これは避けようがない。

2. 事業内容が不明確

「とりあえず住所だけ借りたい」という人は落ちやすい。具体的にどんなビジネスをするのか、明確に説明できることが重要。

3. 過去のトラブル歴

他のバーチャルオフィスでトラブルを起こした人は、情報が共有されているのか審査に通りにくいらしい。これは仕方ない。

逆に言えば、普通にビジネスをしている人なら、審査を恐れる必要はない。むしろ、厳格な審査があるからこそ、安心して使えるサービスだと言える。

3年間の費用対効果を計算してみた

ビジネスである以上、費用対効果は重要。3年間NAWABARIを使い続けた私の、リアルな収支を公開する。

NAWABARIにかかった費用(3年間)

  • 基本料金:1,100円 × 36ヶ月 = 39,600円
  • 電話番号オプション(2年目から):1,650円 × 24ヶ月 = 39,600円
  • 臨時転送(3回):550円 × 3 = 1,650円
  • 合計:80,850円

NAWABARIで削減できた費用

  • レンタルオフィス代(最安でも月5万円):1,800,000円
  • 自宅への被害対応(カメラ設置、警備等):約30万円
  • 精神的ストレスによる医療費:プライスレス

単純計算でも、3年間で200万円以上の節約になっている。これに加えて、家族の安全と安心を守れたことを考えれば、月額1,100円は破格すぎる。

売上への影響

興味深いことに、バーチャルオフィスに切り替えてから売上が約1.5倍に増えた。理由を分析すると:

  • 都心一等地の住所による信頼性向上
  • ストレスが減って本業に集中できるようになった
  • クレーム対応を気にせず積極的な販売ができるようになった

特に最後の点は大きい。自宅住所を公開していた頃は、「この客は大丈夫かな...」と疑心暗鬼になることも多かった。今は安心して販売に専念できる。

💡 ワンポイントアドバイス

NAWABARIを始める際は、最初から電話番号オプションを付けなくても良い。まずは基本プランで始めて、必要に応じて追加する方が賢明。私も1年目は基本プランのみで十分だった。

NAWABARIをおすすめできる人、できない人

3年間使い続けた経験から、NAWABARIが向いている人とそうでない人をはっきり言える。

NAWABARIが向いている人

1. 個人でネットショップを始めたい人

まさに私のようなケース。特商法の表記は避けられないが、自宅住所を公開するリスクは避けたい。そんな人には最適解だ。

2. 副業でビジネスを始めたい人

本業の会社に副業がバレたくない、でも特商法の表記は必要...そんなジレンマもNAWABARIなら解決できる。

3. 低コストでプロフェッショナルな印象を作りたい人

都心一等地の住所は、名刺1枚でも印象が違う。特に、BtoBビジネスをしている人には効果的。

4. 家族の安全を最優先に考える人

私のように小さい子供がいる家庭では、この点が最も重要。月1,100円で家族の安全が守れるなら安いもの。

NAWABARIが向いていない人

1. 頻繁に来客対応が必要な人

コンサルタントなど、クライアントとの対面が多い業種には不向き。その場合は、会議室付きのレンタルオフィスの方が良い。

2. 即日で郵便物を受け取りたい人

週1回の転送では遅いという人もいるだろう。ただし、緊急時は個別対応してもらえるので、そこまで大きな問題ではない。

3. 法人登記を前提にしている人

最初から法人化を考えているなら、法人登記込みのプランがある他社の方がトータルで安くなる可能性がある。

NAWABARIの申し込みから利用開始まで

実際の申し込み手順と、私が戸惑ったポイントを共有する。

申し込みの流れ

  1. オンライン申し込み(5分)
    必要事項を入力。事業内容は具体的に書いた方が審査に通りやすい。
  2. 本人確認書類のアップロード(3分)
    運転免許証の表裏をスマホで撮影してアップロード。画質が悪いと再提出になるので注意。
  3. 審査(1〜3営業日)
    私の場合は2日で審査結果が来た。
  4. 本人限定受取郵便の受け取り(1週間以内)
    これが少し面倒。郵便局まで取りに行く必要がある。でも、これがあるから安心。
  5. 利用開始
    郵便を受け取ったらすぐに利用開始。住所はメールで送られてくる。

申し込み時の注意点

事業内容は正直に、でも魅力的に書くことが大切。私は最初「ネットショップ」とだけ書いて提出したが、もっと具体的に書くようにと言われた。

「ハンドメイドアクセサリーの企画・製造・販売。主にSNSを活用した20〜30代女性向けのオンライン販売」

このように具体的に書き直したら、すぐに審査が通った。嘘を書く必要はないが、真面目にビジネスをしていることが伝わる内容にすることが重要。

まとめ|3年間使い続けている理由

警察が自宅に来たあの夜から3年。NAWABARIのおかげで、私は安心してネットショップを続けられている。

月額1,100円という金額は、ビジネスの必要経費としては本当に安い。これで得られる安心感は、金額以上の価値がある。

もちろん、完璧なサービスではない。郵便物の到着通知がなかったり、来客対応ができなかったり、不便な点もある。でも、この価格でこのサービス内容なら、文句を言う方がおかしい

特に、個人でネットショップを始めようとしている人、副業でビジネスを考えている人には強くおすすめしたい。自宅住所を公開することのリスクは、実際にトラブルに遭ってからでは遅い。

私のような思いをする人が一人でも減ることを願って、この体験談を書いた。あなたのビジネスの成功と、家族の安全を心から願っている。

※本記事は実体験に基づいていますが、サービス内容は変更される可能性があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。