「まさか、こんなことになるなんて...」

クラウドストレージの容量不足で、過去5年分の仕事資料の写真データが突如アクセス不能になった朝のことでした。契約書、手書きメモ、ホワイトボードの議事録...すべてが画像ファイルのまま保存されており、検索も編集もできない状態。

慌ててテキスト化サービスを探し始めた私が出会ったのが、WITH TEAMの画像・写真・PDFテキスト化サービスでした。正直、最初は半信半疑でしたが、使ってみて驚いたのは...

実際に3万文字分のデータを依頼してわかった本音

約3万文字分の手書きメモと印刷文書を依頼した結果、納期は予定より2日早い5日間で完了。しかし、手書き部分の認識精度は期待を下回る場面も。

料金体系の現実

公式サイトでは「活字1文字0.5円〜」と記載されていますが、実際の請求を見ると:

  • 活字(PC印刷):平均0.52円/文字(難読部分含む)
  • 手書き文字:平均0.85円/文字(走り書きは1円超えも)
  • 判読不能文字(●表記):これも課金対象

3万文字で約18,000円の請求でした。安くはないですが、手作業で打ち込む時間を考えれば...

他社サービスとの容赦ない比較

同時期に比較検討した2社と実際に小規模テストを行った結果がこちら:

項目 WITH TEAM A社 B社
活字単価 0.5円〜 0.3円〜 0.8円(固定)
手書き単価 0.8円〜 1.2円〜 対応なし
納期(1万文字) 2-3日 5-7日 即日(AI)
精度(活字) 98% 99% 95%
精度(手書き) 85% 90% -
最低発注量 なし 5,000文字〜 なし
支払い方法 後払い 前払い 都度払い

A社の方が精度は高いものの、最低発注量と前払い制がネックに。B社はAI処理で早いが手書き非対応という致命的な欠点が。

使ってみて判明した意外な落とし穴

1. 判読不能文字の扱い

「●」で置き換えられる判読不能文字もしっかり課金対象。手書きの走り書きメモでは全体の15%が「●」になり、結果的に無駄な出費に。事前に画像の品質チェックは必須です。

2. フォーマット指定の追加料金

Excel形式での納品を希望したところ、別途見積もりが必要と判明。単純なテキスト形式以外は追加料金の覚悟が必要です。

3. 納期の変動幅

「1週間で5万文字程度」という目安ですが、繁忙期は延びる可能性も。私の場合、年度末の3月に依頼した際は通常より3日遅れました。

WITH TEAM文字起こしサービス

実際の作業フローで感じた使い勝手

依頼から納品までの実体験

問い合わせから24時間以内に返信があり、対応は迅速。ただし、概算見積もりの段階で「約15,000円〜20,000円」という幅のある回答で、最終的な金額が読めない不安がありました。

画像送付後の作業開始連絡は丁寧で、進捗確認の問い合わせにも迅速に対応。この点は評価できます。

納品データの品質

Word形式で納品されたデータは、レイアウトも見やすく整理されていました。ただし、改行位置が原本と異なる箇所が多く、契約書などの書式を重視する文書では再調整が必要でした。

3か月使い続けてたどり着いた活用術

コスパを最大化する依頼方法

  1. 画像の前処理は必須:スマホアプリで明るさ調整してから送付すると認識率UP
  2. 手書きは極力避ける:可能な限りPC印刷物に限定して単価を抑える
  3. 小分けより一括依頼:まとめて依頼すると対応が早い傾向
  4. 校正オプションは選択的に:重要書類のみ0.2円/文字の追加料金を払う価値あり

向いている案件・向いていない案件

向いている:

  • 大量の印刷物のデジタル化(議事録、報告書など)
  • 定期的に発生する文字起こし業務
  • 後払い希望の法人案件

向いていない:

  • 急ぎの案件(AI系サービスの方が早い)
  • 手書きメモが中心の資料
  • 予算が厳密に決まっている案件

競合サービスとの使い分け戦略

3か月の検証期間で見えてきた最適な使い分け:

シーン 推奨サービス 理由
緊急案件 B社(AI系) 即日対応可能
高精度要求 A社 99%の認識率
手書き混在 WITH TEAM バランスが良い
少量テスト WITH TEAM 最低発注量なし

隠れたメリット・デメリット

公式サイトには書かれていないメリット

  • 担当者の柔軟な対応:納期調整の相談に親身に対応
  • 部分キャンセル可能:作業開始前なら一部取り下げOK
  • 請求書発行が迅速:経理処理がスムーズ

使ってみて気づいたデメリット

  • 原本の返送不可:データは自己管理必須
  • 外国語は別料金:英数字混在でも追加請求の可能性
  • 修正依頼は実質不可:納品後の修正は新規依頼扱い

実際の請求書から見えた真実

3回の依頼で受け取った請求書を分析すると:

  1. 1回目(印刷物中心):見積もりより5%安く完了
  2. 2回目(手書き混在):見積もりより12%高く請求
  3. 3回目(校正オプション付き):見積もり通りだが、校正で思わぬエラー発見

特に2回目の手書き案件では、「走り書き」判定で単価が上がったケースが多発。事前の画像チェックの重要性を痛感しました。

トラブル事例と対処法

実際に経験したトラブル

2回目の依頼で、ホワイトボードの写真が「解像度不足」で大量の「●」に。再撮影は不可能だったため、結果的に使い物にならないデータに料金を支払うことに...

学んだ教訓

  • 撮影時は最高解像度で保存
  • 手ブレ・ピンボケは事前にチェック
  • 重要資料は複数枚撮影しておく

結論:どんな人におすすめできるか

3か月間使い続けた結論として、WITH TEAMのサービスは「そこそこの品質でバランス重視」の人に最適。完璧を求めるならA社、スピード重視ならB社という棲み分けが明確です。

特におすすめできるケース

  • 印刷物と手書きが混在する資料を扱う
  • 後払いで経理処理したい法人
  • 少量からテストしたい初回利用者
  • 納期に多少の余裕がある定期案件

他サービスを検討すべきケース

  • 99%以上の精度が必須の法務文書
  • 即日納品が必要な緊急案件
  • 手書き文字が8割以上を占める資料
  • 予算が厳密に決まっている案件

冒頭の危機的状況は、このサービスのおかげで何とか乗り切れました。ただし、過度な期待は禁物。あくまで「人力による文字起こしサービス」として、適材適所で活用することが成功の鍵です。

今では月1〜2回のペースで利用していますが、案件の性質を見極めて他社サービスと使い分けることで、コストと品質のバランスを保っています。

データのデジタル化は、もはや避けて通れない時代の要請。その中で、コストと品質のバランスをどう取るかが、サービス選びの分かれ目になるでしょう。